宝暦4年(1754年)から翌年にかけて、薩摩藩は木曽三川の治水工事に関わった。「宝暦治水」とも呼ばれている。 木曽三川とは木曽川(きそがわ)・長良川(ながらがわ)・揖斐川(いびがわ)のことである。美濃国・伊勢国・尾張国が国境を接するあたりで、3本の急流が集まる。現在の岐阜県海津市・羽島市・大垣市・養老郡養老町、三重県桑名市・桑名郡木曽岬町、愛知県愛西市・弥富市の一帯である。この地は、たびたび洪水が発生していた。 「宝暦治水」を描いた作品はけっこうある。その中から『宝暦治水伝 波闘 -歴史に見る治水事業-』というマンガ作品を紹介する。作者はみなもと太郎氏。代表作『風雲児たち』ではギャグを交えて緻密に歴史をひもとく。本作もその路線で描かれたものである。 『宝暦治水伝 波闘』は1996年に財団法人河川環境管理財団が発行。現在は電子書籍で読むことができる。 AmazonにてKindle版が販売。「