東海地方の食卓を半世紀にわたって支えてきた総合スーパーが、若者に人気のディスカウント店「ドン・キホーテ」に次々に衣替えしている。スーパーの運営会社がドンキのグループの完全子会社になったためだ。繁華街にある派手なイメージのドンキが、スーパーがある住宅地に進出したことで、各地の住民らと摩擦が生じている。現場で何が起きているのか。 JR浜松駅から路線バスで約20分の住宅地。浜松市中区の山本忍さん(55)の自宅寝室には、午前0時までカーテン越しに強い明かりが入るようになった。 狭い道路を挟んだところに今年8月、「MEGAドン・キホーテUNY浜松泉町店」が新装オープン。午前6時過ぎにはトラックの荷入れなどの音で目が覚めた。山本さん宅には介護が必要な母親(78)がいる。照明や騒音で眠れなくなり、昼夜が逆転して体調を崩してしまった。やむなく寝室を店と反対側の部屋に移した。