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私小説の検索結果1 - 40 件 / 503件

  • 「詩」というもの/谷川俊太郎|「新潮」編集部

    僕が小学校に行ってた頃ね、日本は戦争してたでしょ、戦地の兵隊さんに手紙を書きましょうなんて宿題が出るわけ、僕は何書いていいかわからないんだ、母にそう言うと、自分のことを書けばいいのよと言われる、そこでまた困っちゃうんだ、自分のことって何書けばいいのって言うと、遊んだことでも、勉強したことでもなんでもいいのよと母は言う、そうすると頭に浮かぶのは、朝起きて顔を洗って朝ごはんを食べてみたいなこと、子供心にも全然面白くない、いやいや鉛筆でひらがなと漢字を書いていた。 今考えるとこれは一種のトラウマになったんじゃないかな。文章を書くのはとにかく苦手、それより前に字を書くのが既に苦痛だった。思うように字が書けない、しょっちゅう母親に直されていた、大人になってからも字が上手く書けない。それが字を書いて言葉を操ることで暮らしを立てるようになったんだからわからない。「詩」というものが存在してなかったら、僕は

      「詩」というもの/谷川俊太郎|「新潮」編集部
    • 2020年上半期に読んで面白かった漫画 34選 - #AQM

      同じ☆数同士の順番は単純に読んで記事にした順なので他意はないです。 ★★★    面白かった ★★★★   すごい好き ★★★★★  愛してる ★★★★★★ 人生のお供 基本的に単行本単位(たまにまとめ読み)なので同じ作品が複数回登場することがあります。 読んで面白くなかったら、わざわざDISるのもなんなので記事にしてないです。 前回はこちら。 aqm.hatenablog.jp じゃあ、そういう感じで。 ★★★★★★ aqm.hatenablog.jp 単行本の帯のアオリは「美女!!トルネード!!巨大サメ!!爆散する恋心!!」。 ロックすぎんだろ。すごい頭わるそう。何かと話題の林士平ブランド。 痛快に頭の悪い主人公・テンポよく汚い言葉の応酬・ファンキーな能力バトルバイオレンスのドB級ノリの殺し合いの行間に、使命と貞操と下心と恋心の狭間で密かに揺れる男女の機微を忍ばせて、切なく美しいエンデ

        2020年上半期に読んで面白かった漫画 34選 - #AQM
      • Ozawa Kenji 小沢健二 on Twitter: "筒美京平さんへの追悼として、思い出です。どうしても派手な話(高級車とかワインとかお金とか)が並び、そこだけ切り取られると誤解されるので、抜粋・引用はしないでください。長い全体を、ある私小説、ある鎮魂歌、ある手紙として読んでいただけ… https://t.co/LPY66hAgqO"

        筒美京平さんへの追悼として、思い出です。どうしても派手な話(高級車とかワインとかお金とか)が並び、そこだけ切り取られると誤解されるので、抜粋・引用はしないでください。長い全体を、ある私小説、ある鎮魂歌、ある手紙として読んでいただけ… https://t.co/LPY66hAgqO

          Ozawa Kenji 小沢健二 on Twitter: "筒美京平さんへの追悼として、思い出です。どうしても派手な話(高級車とかワインとかお金とか)が並び、そこだけ切り取られると誤解されるので、抜粋・引用はしないでください。長い全体を、ある私小説、ある鎮魂歌、ある手紙として読んでいただけ… https://t.co/LPY66hAgqO"
        • 星野源×マフィア梶田――孤独なオタクが「創造」に至るまでをひもとく,非常識な対談

          星野源×マフィア梶田――孤独なオタクが「創造」に至るまでをひもとく,非常識な対談 ライター:マフィア梶田 カメラマン:佐々木秀二 星野源さん。職業は音楽家に俳優に文筆家。ほかいろいろ。 そのすべてにおいて非凡な活躍を見せており,エンタメ業界の最前線をひた走る大スターである。 2016年に放送された漫画原作のTVドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の大ヒットは記憶に新しく,直近では綾野剛さんとのW主演で警視庁機動捜査隊の刑事を演じた「MIU404」や,実際に起きた事件をモチーフとした小説原作の映画「罪の声」における役柄も大きな話題となった。 そしてゲーム業界においては昨秋,任天堂の「スーパーマリオブラザーズ」35周年TVCMに出演し,35周年テーマソング「創造」も2021年2月17日にリリースされて,大きな反響を巻き起こしている。 業界の垣根を超えてさまざまな表情を見せてくれている星野さんだが,

            星野源×マフィア梶田――孤独なオタクが「創造」に至るまでをひもとく,非常識な対談
          • 文學界新人賞・市川沙央さん 「なにか職業が欲しかった」ままならぬ体と応募生活20年の果てに 「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」#1|好書好日

            第128回文學界新人賞 受賞作品「ハンチバック」 親が遺したグループホームで裕福に暮らす重度障害者の井沢釈華。Webライター・Buddhaとして風俗体験記を書いては、その収益を恵まれない家庭へ寄付し、Twitterの裏垢では「普通の人間の女のように子どもを宿して中絶するのが私の夢」と吐きだす。ある日、ヘルパーの田中に裏垢を特定された釈華は、1億5500万円で彼との性交によって妊娠する契約を結ぶ――。 療養生活という名の引きこもり 取材は市川さんが両親と暮らす自宅で行われた。お母さんに案内された部屋で、市川さんと目が合った瞬間、その射貫くような眼差しに気圧された。市川さんは筋疾患先天性ミオパチーという難病により、人工呼吸器を使用しているため、発話に大変な体力を使い、リスクもある。そのため取材も、あらかじめメールで回答をもらい、補足のみ、最小限お話いただく形をとった。 目力の強さはそれが市川さ

              文學界新人賞・市川沙央さん 「なにか職業が欲しかった」ままならぬ体と応募生活20年の果てに 「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」#1|好書好日
            • 面白かった本2023 - phaの日記

              今年もなんとか年末までたどり着きましたね。毎年書いている今年面白かった本を紹介する記事です。 今年は本屋(蟹ブックス)で働き始めたということもあって、今までよりも幅広い本を手に取った一年だったように思います。あと、去年はなぜか短歌くらいしか読めなくなっていたけど、今年はエッセイとかをまた楽しく読めるようになってきました。うれしい。エッセイを書く気力もわりと戻ってきたので、2024年はまたエッセイ本を出したいなと思っています。まあ、できる範囲でやっていきたいですね。無理せず、死なないように。 マンガ 鶴崎いづみ『私のアルバイト放浪記』(観察と編集) 大山海『令和元年のえずくろしい』(リイド社) 大白小蟹『うみべのストーブ』(リイド社) 坂上暁仁『神田ごくら町職人ばなし』(リイド社) 岩波れんじ『コーポ・ア・コーポ』(ジーオーティー) 新井英樹『SPUNK - スパンク!』(KADOKAWA)

                面白かった本2023 - phaの日記
              • 面白かった本2019 - phaの日記

                毎年まとめているこのコーナー。 面白かった本2018 - phaの日記 面白かった本2017 - phaの日記 面白かった本2016 - phaの日記 面白かった本2015 - phaの日記 面白かった本2014 - phaの日記 2019年もいろいろ本を読みました。大体本読むくらいしか趣味があまりないんだよな。今年は引っ越しをしたら、新しく住み始めた街が本屋が充実していたので、ついつい本を買っちゃうことが多かった一年でした。 濱野ちひろ『聖なるズー』 稲田俊輔『人気飲食チェーンの本当のスゴさがわかる本』 スズキナオ『深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと』 雨宮まみ『東京を生きる』 又吉直樹『東京百景』 山下泰平『「舞姫」の主人公をバンカラとアフリカ人がボコボコにする最高の小説の世界が明治に存在したので20万字くらいかけて紹介する本』 三宅香帆『文芸オタクの私が教える バズる文章

                  面白かった本2019 - phaの日記
                • 面白かった本2020 - phaの日記

                  毎年まとめているコーナー、もう7年目です。 面白かった本2019 - phaの日記 面白かった本2018 - phaの日記 面白かった本2017 - phaの日記 面白かった本2016 - phaの日記 面白かった本2015 - phaの日記 面白かった本2014 - phaの日記 2020年は少し前の小説とかを多く読んでいて最近のをそんなに読んでなかったかもしれない。大体12冊くらいを紹介しようと思います。それでは行きます。 武田砂鉄/大石トロンボ/山下賢二/小国貴司/Z/佐藤晋/馬場幸治/島田潤一郎/横須賀拓『ブックオフ大学ぶらぶら学部』 大原扁理『いま、台湾で隠居してます』 能町みね子『結婚の奴』 春日武彦『鬱屈精神科医、占いにすがる』 たみふる『付き合ってあげてもいいかな』 長田悠幸・町田一八『SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん』 絲山秋子『イッツ・オ

                    面白かった本2020 - phaの日記
                  • 追悼「シン・エヴァンゲリオン劇場版:呪」|小鳥猊下

                    *以下のリンク先を読んでおくと、呪いの効果が高まります。 アニメ「2021年のエヴァンゲリオン」雑文集(1/25~3/5) 旧劇のときにはこの世にいなかった人と席をならべて見て、終わったあとはいっしょに少し話をして、本作を目にすることのないまま、この世を去った人たちに思いをはせました。旧劇からのファンと新劇から入ったファンでは、シンエヴァの受け止め方はかなり違うだろうことは理解しています。なので、ファースト・インプレッションでの言い過ぎをまず少し修正しておきますね。 「一般的な映画としては佳作から凡作の間くらいかもしれないが、エヴァンゲリオンとしてはゴミ」 2時間35分の半分ぐらいを過ぎたあたりから、もう腕時計ばっか見てました。私小説とプロダクトを両立するダブルエンディングは儚い妄想であり、「One Last Kiss」と「beautiful world(da capo ver.)」もスタ

                      追悼「シン・エヴァンゲリオン劇場版:呪」|小鳥猊下
                    • 誰にも読まれなくても文章を書く - phaの日記

                      もう20年くらい、ずっと文章を書いている。最初は趣味で、ウェブ上の日記に思ったことを書いたりしていただけで、読むのは知り合いくらいだったのだけど、いつの間にか顔も知らない人に読まれることが増えて、書くことでお金をもらうようにもなった。 だけど、文章を誰かに褒められたり、文章でお金をもらえたりするとうれしいのはうれしいけれど、それはあくまで二次的なものだという意識がある。 僕が文章を書くのは自分のためだ。自分が何かを考えたいから書くし、自分が何かに納得したいから書く。書かないといつまでも同じところを堂々巡りしてしまうけれど、書くと思考や人生が前に進むような気がする。 生物というものが食べ物を摂取して排泄するように、自分にとって何かを読んで何かを書くことは、生きることと一体化しているような感じがある。 いや、もっと大きい理由は、書くことに圧倒的な快楽があるからだ。どんな快楽よりも文章を書くこと

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                      • 【ネタバレ】『エヴァ』は本当に終わったのか 『シン・エヴァンゲリオン劇場版』徹底考察

                        ※本稿には、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の結末を含む内容への言及があります。 2007年からシリーズの公開が始まった、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』。その4作目にして、シリーズ最終作となったのが、タイトルを一新した『シン・エヴァンゲリオン劇場版』だ。TVアニメ版『新世紀エヴァンゲリオン』、旧劇場版を経て、再び出発した本シリーズが14年の長期に渡って公開され、前作から8年と数カ月を経て最終作が公開されたというのは、異例づくめといえる出来事だ。このような新シリーズのスケジュールは、庵野秀明監督はじめ作り手側にとっても予想していなかったはずだが、それでも成立してしまうというのは、『エヴァ』全体の熱狂的な人気があってこそだ。製作が長引き延期を重ねながらも、シリーズの興行成績は落ちるどころか、右肩上がりになっていった。 さらに、公開前に発表された「さらば、全てのエヴァンゲリオン。」という、最終作と

                          【ネタバレ】『エヴァ』は本当に終わったのか 『シン・エヴァンゲリオン劇場版』徹底考察
                        • 瀬戸内寂聴さん死去 99歳 恋愛や歴史など題材に数々の小説発表 | NHKニュース

                          恋愛や歴史、そして老いなどをテーマに数々の小説を発表し、法話を通じて多くの人たちに生き方を説いた作家で僧侶の瀬戸内寂聴さんが9日、心不全のため京都市内の病院で亡くなりました。99歳でした。 瀬戸内寂聴さんは徳島市出身で、大学を卒業後、本格的に小説の執筆をはじめ1957年に「女子大生・曲愛玲」で文芸雑誌の賞を受賞して文壇デビューしました。 1963年にはみずからの波乱万丈な恋愛経験をつづった私小説「夏の終り」で女流文学賞を受賞するなど、恋愛小説や伝記小説を次々と発表し、経済的にも精神的にも自立する新たな女性の生き方を生き生きと描いて多くの女性の読者から圧倒的な支持を受けました。 1973年、51歳のときに作家として新しい生き方を模索したいと岩手県の中尊寺で得度しました。 その後も、愛や芸術に生きる女性や信仰の道を求める人などの姿を通じて「性」や「老い」など人間の本質を鋭く描き出す作品を数多く

                            瀬戸内寂聴さん死去 99歳 恋愛や歴史など題材に数々の小説発表 | NHKニュース
                          • なぜエヴァはパチンコになってもすり減らないのか|伊藤聡

                            パチンコになって失われるものどうも賭博に興味がわかず、パチンコも未経験のままなのだが、世の中にはパチンコをきっかけに『エヴァンゲリオン』を知った人も多いらしい。膨大な額のロイヤリティ収入が見込まれるというパチンコのライセンスだが、パチンコメーカーに作品の使用許可を出すかどうかは、作者として非常に判断が難しいところではないだろうか。いくら金になるとはいえ、たとえば「CR 村上春樹」などというものが登場したとすれば完全にドッチラケで、今後彼が書く作品をこれまで通り読む気になれない。セルアウト感も出てしまうし、そのような展開を望む読者はいないのである。ひとたびパチンコ台になれば、直子がみっつ揃ったら大当たりの「ノルウェイの森リーチ」などの下世話な演出もされるはずで、作品は容赦なく消費され、心血を注いだ小説はギャンブルのための素材と化す。安易に手を出すと痛い目にあう可能性がある。 しかしどうしてか

                              なぜエヴァはパチンコになってもすり減らないのか|伊藤聡
                            • もう読んでくれる人がいなくなって、話題にも、お金にもならない『ブログ』というもの - いつか電池がきれるまで

                              yutoma233.hatenablog.com 『おのにち』さんは「はてなブログ」を長い間書いておられる方で、僕とは直接の絡みはほとんどないものの、固定読者も大勢いて、マイペースで更新されているのだろうな、と思っていました。 別にブログをやめるとかそういう話じゃなくて、『はてなブログ』有料版の期限が切れたのを延長せずに無料版でやります、というだけの話ではあるのだけれど、最後のほうに、こんな文章があったのです。 最近は、昔感じていたブログへの熱意みたいなものが残念ながら薄れてきつつあるんですけど、それでもやっぱり書くことは楽しいし、同じブログ仲間だ!と親近感を抱いている人達もたくさんいるので、これからも細々と続けていけたらいいなぁと。 ああ、ブログへの熱意みたいなものが薄れてきているのは、僕だけじゃないんだな、と。 それは別に今にはじまったことではなくて、もう5年前くらいから、僕が書いてい

                                もう読んでくれる人がいなくなって、話題にも、お金にもならない『ブログ』というもの - いつか電池がきれるまで
                              • 「アムロ父子の確執は創作ではなかった」 40周年『ガンダム』富野由悠季監督が語る戦争のリアル | 朝日新聞デジタルマガジン&[and]

                                「燃え上がぁれ」の連呼で始まる主題歌を聴くとつい奮い立ってしまう「第一世代」は、もう50代だろう。アニメ史にその名を刻む『機動戦士ガンダム』の放映から、今年で40年。 宇宙移民による独立戦争を舞台に、人型量産兵器「モビルスーツ」同士の戦いが繰り広げられるという画期的な設定で、ロボットアニメに革新をもたらした――などという説明はファンにはもはや不要だろう。リアルな未来社会の描写と血肉の通ったキャラクター造形、政治論や環境論、さらには「人の革新」といった哲学的な要素まで詰め込まれたその世界観のほぼすべては、総監督・富野由悠季の頭脳から生み出された。 いまや古典とも言える作品だが、40周年の締めくくりとして、生みの親である富野監督に、あらためて『ガンダム』に込めた思いを聞いた。誕生史や制作秘話はすでにファンにはよく知られているし、他メディアでも紹介されている。ここでは微に入る作品解説は求めず、あ

                                  「アムロ父子の確執は創作ではなかった」 40周年『ガンダム』富野由悠季監督が語る戦争のリアル | 朝日新聞デジタルマガジン&[and]
                                • 兼近に本あげてみた。|りんたろー from EXIT

                                  先日、妹から「かねちーに渡して」と荷物が届いた。中身は本と書いてある。誕生日プレゼントだろうか? 荷物は適当なぷちぷちに包まれていたため、せめてきれいな紙袋に入れてやろうと中身を取り出したらきれいに包装された3つの袋が出てきた。 ふむ、3冊か……数打ちゃ当たると言えども、活字とのチャラつきにはこだわりのある大樹くん。そう簡単に喜ばせることができるかな?笑 翌日、複雑な思いで大樹くんに本を渡した。1冊目、2冊目は「おぉ~」「優しいなぁ妹さんは」とまぁまぁのリアクション。しかし3冊目を手にした瞬間「うわ!これ読みたかったやつ!!」と大樹くんは喜びを爆発させた。よかったな、妹よ。自粛期間中、読書パーティーと睡眠とキックフライトしかやってない大樹君を唸らせたぞw 妹に大樹くんの反応を報告したところ、大変喜んでいた。その一冊はかねちーが以前、村田沙耶香さんの「コンビニ人間」が好きと聞いたのを思い出し

                                    兼近に本あげてみた。|りんたろー from EXIT
                                  • phaさんの“ゆっくり効く読書”のすすめ。「すぐには役に立たない本が、だめな自分を肯定してくれた」 - りっすん by イーアイデム

                                    社会人として働くなか、悩みを解消する糸口を探したり、スキルアップを目指したりするためにハウツー本やビジネス書、自己啓発書などを手に取る方は少なくないのではないでしょうか。ただ、それらは自分が変化していくための指針を与えてくれることもありますが、常にそこでなされる提案を受け入れようとがんばると、ときに疲れてしまうことも。 読書家として知られるブロガーのphaさんは、読書を「すぐに効く読書」と「ゆっくり効く読書」の2種類に分類してるのだそう。前者が読者に行動を訴えかけることによって悩みや課題を解消しようとするのに対し、後者は現状を肯定し、読者の人生にじわじわと影響を与えるといいます。 ゆっくり効く読書により、人生の土台を形作ってきたというphaさん。自分を変えるのではなく肯定してくれる読書のあり方について伺いました。 「読書」が社会でうまくいかない自分を守ってくれた phaさんは著書『人生の土

                                      phaさんの“ゆっくり効く読書”のすすめ。「すぐには役に立たない本が、だめな自分を肯定してくれた」 - りっすん by イーアイデム
                                    • 緑にまみれて、好きなものに囲まれた「ゴージャスな引きこもり生活」を送る。小説家・市川拓司さん【作家と家】 - MY HOME STORY │スーモカウンター注文住宅

                                      映画化・ドラマ化もされたベストセラー小説『いま、会いにゆきます』などで知られる小説家・市川拓司さんのご自宅を訪ねました。 埼玉県に一戸建てを建てた市川さん。植物が大好きで、大量の植物を育てることを想定しサンルームを設置しました。家の中は自ら育てた無数の植物で埋め尽くされています。 そのほかにも、ガラス細工やアクアリウム、自作のおもちゃなど、自分の大好きなものだけに囲まれた空間で「ゴージャスな引きこもり生活」を送っているそう。 自宅と仕事場を兼ねているケースが多い、小説家や漫画家、美術家など作家の家。生活の場であり、創作の場でもある家にはどんなこだわりが詰まっているのでしょう。その暮らしぶりや創作風景を拝見する連載「作家と家」第8回です。 市川拓司さん邸の間取図 植物に“まみれて”暮らしたかった 埼玉県の住宅街にある市川拓司さんの自宅兼仕事場。市川さんが小説家デビューして5年目の2007年に

                                        緑にまみれて、好きなものに囲まれた「ゴージャスな引きこもり生活」を送る。小説家・市川拓司さん【作家と家】 - MY HOME STORY │スーモカウンター注文住宅
                                      • 法華狼さんと勝ち組のためのフェミニズム

                                        https://b.hatena.ne.jp/entry/s/hokke-ookami.hatenablog.com/entry/20230223/1677099600 法華狼さんは「上野千鶴子は、自由で新しい生き方を提示しただけだ」と言う。 しかし、私は疑問に思う。 「果たして、色川大吉の一人目の妻も、今生きていたとしたら『上野千鶴子は、自由で新しい生き方を提示してくれた』と言って、法華狼さんに賛同してくれるだろうか?」と。 法華狼さんによる上野千鶴子を擁護する論説が欠いているのは、色川大吉の一人目の妻の立場に立つことである。欠いているというより、意図的に且つ徹頭徹尾、彼女のことを消去・無視していると表現した方がよいかもしれない。 まるで、最初から彼女(色川大吉の一人目の妻)は、この世に存在しなかったかのようである。 「家族関係に縛られない自由な関係」という美名の下に、配偶者を奪われた彼

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                                        • 芥川賞作家の西村賢太さん死去、54歳(共同通信) - Yahoo!ニュース

                                          破滅型の私小説で知られる芥川賞作家の西村賢太(にしむら・けんた)さんが5日朝、東京都内の病院で死去した。54歳。東京都出身。

                                            芥川賞作家の西村賢太さん死去、54歳(共同通信) - Yahoo!ニュース
                                          • 日本初の男性向け同人誌『シベール』を考察する - Underground Magazine Archives

                                            1979年*1、第11回コミックマーケット(C11)にて、創作系ロリコン漫画同人誌『シベール』(無気力プロ内シベール編集部)創刊号が頒布された。 同誌は、男性向けエロ同人誌の記念すべき第1号として知られており、終刊直後から今日に至るまで、とにかく方々で神話的に語り継がれている。が、今となっては『シベール』の何が凄いのか、よく分からない人も多いだろう。 簡潔に言うと『シベール』は、手塚の系譜を受け継いだ伝統的・記号的な絵柄で、はじめて性描写を展開したエロマンガ雑誌である。それまでのエロマンガはリアルタッチの三流劇画しかなく、おたく的な青少年たちは、アニメ調のシンプルなラインで描かれた美少女のエロマンガが存在しないことに違和感を覚え始めていた。 そこで、時代の潮流として「かわいいエロ」が求められた。そんな中で出現したのが、同人誌『シベール』である*2。 シベール Vol.0 予告&原稿募集号h

                                              日本初の男性向け同人誌『シベール』を考察する - Underground Magazine Archives
                                            • 借金玉さんが自分自身で全てを台無しにしようとしている事への悲しみ

                                              借金玉さん、文筆家としての特別な才能を持ってるのは間違いないと思ってるので、その性向でもってすべてを台無しにしてるのを見てると本当にもったいなく感じてしまう。 ケムリ時代の発言とか見てると、「俺は俺の実力だけでやっていく」っていうことに対して強烈なプライドを持ってるのはわかるし、それができない人を見下して軽蔑すんのは勝手だけどさ、それを丸出しにしてついてくる人なんかほとんどいないんだよ。 「借金玉」になってからはモラリストっぽい仮面をかぶってマスに請求しようとしてんのはわかるんだけどさ、それこそモラリストは借金玉さんの本音がむき出しになったらついていけないんだよ。 味方だと思ってた人間に刺されたって思ってるのかもしれないけどさ、自己開示してなかったものがさらけ出されてしまって、そこを批判されてるだけなんだよ。それがムカつくのは理解できるんだけどさ、相手からすれば見えてなかったもんがヤバかっ

                                                借金玉さんが自分自身で全てを台無しにしようとしている事への悲しみ
                                              • モチベーションを重視する大人の読書感想文 - 本しゃぶり

                                                読書感想文はクソである。 クソな理由を掘り下げると人間教育とコンクールにぶち当たる。 大人なら両者から自由なのでクソでなくなる。 最後まで残る宿題 読書感想文の季節である。 7月中旬あたりからTwitterなどで読書感想文という文字列を見かけるようになり、8月に入ってからそれなりの頻度で目にする。もはや季語*1。もちろん肯定的な使われ方ではない。大半は怨嗟の声である*2。 実際、この令和の時代においても、読書感想文は厄介な「夏休みの宿題」であるようだ。PTAなどの団体向け連絡網アプリを開発している株式会社イオレが行った調査によると、夏休みの宿題で最後まで残りがちな宿題は、43.3%で読書感想文がトップである*3。 これだけ多くの人が読書感想文で苦しんでいるため、世の中には有料無料問わず多くの「読書感想文の書き方」が存在している。しかしこれらの手引を読んでいて一つ気になった。あまりにもスキル

                                                  モチベーションを重視する大人の読書感想文 - 本しゃぶり
                                                • 「承認」から「責任」へ──『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』における他者の問題 | inquire.jp

                                                  1995年のテレビアニメ放映以降、日本カルチャー史に鮮烈な印象と議論を与え続けてきたエヴァンゲリオン。2007年に始まったリメイク「新劇場版」の第3作「Q」から9年、ついにシリーズ完結作『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』が公開された。 テレビアニメ〜旧劇場版の「旧シリーズ」、そして今回完結した「新劇場版」の両者で物語の軸になっていたのが「自己」と「他者」。この描かれ方はリメイクを通してどのように変わったのか? 原子力からポップカルチャーまで広大なテーマを扱う気鋭の哲学者・戸谷洋志が「責任」をキーワードにその変化と意味を論じる。 2021年3月『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』(以下、「シンエヴァ」)が公開され、大きな話題を集めている。四半世紀にわたるエヴァンゲリオン・シリーズの完結編である本作は、公開初日の興行収入は8億277万4200円、観客動員数53万9623人を記録した。 作

                                                    「承認」から「責任」へ──『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』における他者の問題 | inquire.jp
                                                  • 映画『大怪獣のあとしまつ』とSNSの反応について思うこと|CDBと七紙草子

                                                    昨日まで『批評家ぶった批判は嫌われる』『好きになれなければ立ち去ればよい』『今のオタクが大切にするものは推しへの愛、粗探しや吊し上げのノリはもう過去の痛いオタクの遺物』という論調だったツイッター民が、公開初日にして『大怪獣のあとしまつ』をトレンドに乗るほどぶん殴っているという事実 — CDB (@C4Dbeginner) February 4, 2022 公開初日からツイッタートレンドに乗るほど叩かれている映画『大怪獣のあとしまつ』、もともと楽しみにしていたので初日に自腹で見てきました。 最初に言うと「令和のデビルマン」みたいな叩きは違うと思う。CGや映像にはかなり資金を投じてそれなりの映像に仕上げているし、俳優陣も豪華で演技も上手い。 この映画がなんで炎上しているかというと、予算や才能が足りなくて完成形に行けず失敗しているのではなく「シン・ゴジラ的なヌーベルバーグ怪獣映画と思わせたのに、

                                                      映画『大怪獣のあとしまつ』とSNSの反応について思うこと|CDBと七紙草子
                                                    • 注意しましたがエヴァのネタバレを含む可能性があります。ご注意下さい。 : 中国嫁日記 Powered by ライブドアブログ

                                                      カテゴリ : 駄文,テレビとか映画とか ※注意 いつもの中国嫁日記ではありません※ 評論同人 希有馬屋 最後のエヴァンゲリオン感想 以下の文章はシン・エヴァンゲリオン劇場版:||の感想です。 ストーリーおよび内容に関しては触れていないつもりですが、 しかしそれがゆえに『テーマのネタバレ』という、 ある意味致命的なネタバレが含まれていますので、 映画視聴後に読むことをお薦めします。 またいつもの中国嫁日記とは違う、 ものすごい恥ずかしい文章が続きます。 私のかつての同人誌を読んだことのない人は注意して下さい。 現実対虚構。 子供が出来るのは圧倒的に現実(リアル)であり、 その前には虚構などちぎれ吹き飛んでしまう。 そう思っていました。 というかそう想像していました。フィクションとして。 しかしそうじゃない。 いや、女性はちぎれ飛ぶのかもしれない。 しかし男性はそうじゃない。 それは残念なこと

                                                        注意しましたがエヴァのネタバレを含む可能性があります。ご注意下さい。 : 中国嫁日記 Powered by ライブドアブログ
                                                      • 「肉親(も含めた他人)を描くエッセイ漫画」や私小説その他……それが後に生む葛藤とトラブル - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

                                                        …家庭の方では、ハロスクール、の時に、無断で私の本名、仕事歴、外見、精神病をコンテンツとして扱い親が大儲けしていた。リストカットの事は書かれていなかった。このころ、初めて精神科に行った、家庭環境を聞かれると直ぐに児童相談所に連絡しますと言われた、私はそんなことされたら殺されると思い、泣きながらやめてくれと懇願し、サインバルタをもらって…(後略) いま、この記事は「読み返してみると、文章があまり良くない」を理由に非公開になっているので、ブクマを記しておこう https://b.hatena.ne.jp/entry/s/norokoro.hatenablog.com/entry/2021/07/09/%E4%BB%8A 毎日かあさん14 卒母編 作者:西原 理恵子毎日新聞出版(インプレス)Amazon「漫画家かあさん」/「漫画家かあさん大忙し」/「かんろく」/「びゅっ」 森公美子Amazon

                                                          「肉親(も含めた他人)を描くエッセイ漫画」や私小説その他……それが後に生む葛藤とトラブル - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-
                                                        • 今までの人生で脳汁がでるほど嵌ったコンテンツ125 +α本 - orangestarの雑記

                                                          最近、頭おかしくなることがない。 www.karzusp.net かーずさんが、いつの間にか製麺業を引退していた。いろいろ理由はあったのだろうけれども、大きなきっかけは『『ゼルダの伝説BoW』をプレイできました。これがもう、快楽物質ドバドバ出て昇天し』かけたかららしい。 脳汁どばどば。 そういえば、最近、そういう体験をしていない。『うえええぇええええっぇえっ!おもしっれええぇええ!脳汁でるぅううううう!じぬううぅううう!』してない。もう数年もしていない。歳をとると、感性も摩耗して、すげーすげーしづらくなる。少なくとも自分はそうで。だから、脳汁びゃーできる人が羨ましい、自分が悲しい。嫁はゴリゴリと脳汁出して、今は若俳にはまっているけれども。あれは別の生き物だから……。 最近、ミドルエイジを迎えた周りのブロガー諸子が人生を振り返っている。これからの人生と今までの人生。 自分は、振り返るにも色々

                                                            今までの人生で脳汁がでるほど嵌ったコンテンツ125 +α本 - orangestarの雑記
                                                          • 平成ライトノベル史――#ライトノベルオールタイムベスト のための走り書き|羽海野渉

                                                            ※この原稿は、2018年末~2019年初頭に羽海野渉が書き、その後『#ライトノベルオールタイムベスト』の選考における指針となった論考である。なお、『PRANK! Vol.4』に掲載された原稿は本稿の草案であり、似ている部分があることをここに記しておきたい。また、2021年現在、少し異なる部分があることを注記しておく。 ですので、過去に書かれた原稿であることを考慮したうえで、『#ライトノベルオールタイムベスト』と合わせて読んでください(今ならもっと違う感じに書きます)。そっちがメインです。 ◆はじめに ライトノベルという単語をご存じだろうか。もしあなたがご存じないとしても、書店などの片隅でアニメや漫画に近いイラストが表紙に装丁された書籍を見たことがあるかもしれない。ライトノベルとは戦前の少年小説や戦後まもなくのジュブナイル小説などを祖として、アニメや漫画などのコンテンツと密接な関係を保ちつつ

                                                              平成ライトノベル史――#ライトノベルオールタイムベスト のための走り書き|羽海野渉
                                                            • 話題の書籍「ネトゲ戦記」を読んだ感想

                                                              フラゲした。 内容について書くとキモいのが寄って来そうなので、以下は文章力についてのみの感想と個人的な雑感。 全体的に良くも悪くも平易な口語体で書かれており、自伝・エッセイの文章としては平凡というか平均レベル。 少なくとも「他人に読ませる」事を意識した文章ではあったので、読んでいて文字で目が滑るとかげんなりする、等といった事は無かった。 素人エッセイだと、数ページ読んだだけで頭痛くなる悪文な本も珍しくは無いので、この点は素直に感心した。 さて、著者の文章力について何かと批判するアンチ側の人間は少なく無いが、所謂「文章力」「読ませる文章」というものは 決して難しい単語や専門用語、小難しい言い回しや難解なレトリックを使えば良いというものでは無い。 簡素な事柄を専門用語やレトリックを駆使して400字~800字長の文章にする事は可能ではあるが、それは「読ませる文章」では無い。 記述者の言いたい事を

                                                                話題の書籍「ネトゲ戦記」を読んだ感想
                                                              • 折坂悠太×中村佳穂対談。「日本語の歌」の新局面を告げた『平成』『AINOU』から5年、その歌の現在地は | CINRA

                                                                いまからちょうど5年前、ほぼ同時期にリリースされた折坂悠太『平成』と中村佳穂『AINOU』。 2023年になって振り返ると、この2作はそれまで各地のインディペンデントな音楽の現場で渦巻いていたものが大きなうねりとなって立ち現れて行く未来を予感させ、日本の新しい「歌」の行方を照らすような作品だったのではないか、ということ思ったりもする(カネコアヤノ『祝祭』もその重要な作品のひとつだと思う)。その当時の静かな興奮をいまでもたまに思い出す。 そんな折坂悠太と中村佳穂の初対談が『FESTIVAL de FRUE』企画で実現。このふたり、本人たちも「真逆」と度々口にするようにステージに立つまでのプロセスや「歌」に対する考え方は大きく異なっている一方で、大事なもの共有しているようでもあった。 個人的だけれど社会的で、だが私小説的ではない——そんなふたりの歌はどのように紡がれているのか。司会・執筆に松永

                                                                  折坂悠太×中村佳穂対談。「日本語の歌」の新局面を告げた『平成』『AINOU』から5年、その歌の現在地は | CINRA
                                                                • 「少女を埋める」論争が文学史上「奇妙」と言える“3つのワケ”(飯田 一史) @gendai_biz

                                                                  日本で「プライヴァシー権」が初めて法的な争点となった三島由紀夫の「宴のあと」事件や、最高裁にまで争いが及んだ柳美里の「石に泳ぐ魚」事件をはじめ、作家が特定の人物をモデルに書いた小説をめぐって無数のトラブルが生じてきた。 そのもっとも新しいケースが文藝春秋社の文芸誌「文學界」2021年9月号に直木賞作家の桜庭一樹が「初めて私小説の形で書いた」(8月6日のTweetより)という「少女を埋める」をめぐって、「朝日新聞」の文芸時評で同作を取り上げた翻訳者の鴻巣友季子と桜庭との間で交わされた論争である。 同作は桜庭を思わせる東京在住の作家・冬子が入院中の父が長くないと母から聞き、7年ぶりに故郷の鳥取に帰るところから始まる物語なのだが――モデル小説の歴史から見ると、今回のトラブルはきわめて奇妙な点がいくつかある。 日本の近現代文学上のモデル小説のトラブルの歴史を扱った『プライヴァシーの誕生』(新曜社)

                                                                    「少女を埋める」論争が文学史上「奇妙」と言える“3つのワケ”(飯田 一史) @gendai_biz
                                                                  • 「私には本しかない、とは思わない」出会い系サイトで本をすすめまくった書店員・花田菜々子の仕事観 - りっすん by イーアイデム

                                                                    2018年に出版され、大きな話題を呼んだ実録小説『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』(通称:『であすす』)。本書の著者である書店員・花田菜々子さんは、2013年からの1年間、実際に出会い系サイトを利用して出会った70名の人たちに「本をすすめまくる」活動をされていた異色の経歴の持ち主です。 「本をすすめまくった1年間の前と後では、自分の人生がはっきり分かれている気がする」と語る花田さんに、本をすすめる活動を経て感じられたことやその際に意識されていたこと、理想とする生き方や働き方などについて伺いました。 「アホだなあ私」と思うような行動をすることが必要だった 花田さんはもともと、SNSなどはあまり積極的に使わないタイプだと『であすす』に書かれていましたよね。Facebookなども使ったことがなかった、と。 花田菜々子さん(以下、花田) そうで

                                                                      「私には本しかない、とは思わない」出会い系サイトで本をすすめまくった書店員・花田菜々子の仕事観 - りっすん by イーアイデム
                                                                    • 「純文学系のラノベがよみてーな」と思って検索した

                                                                      「純文学とラノベの違いは?大衆小説と真の芸術は何が違うのか。調べてみました!いかがでしたか?」 こういうのしかでてこねーんだけど。 いや違うだろ。 そう思いつつも 「私小説っぽいラノベもよみてーな」と検索した 「私小説・文学・ラノベの違いは?いかがでしたか?」 こういうのしかでねーんだけど なんで? たとえば「涼宮ハルヒはキャラクター小説の側面を組み込んでいるけど、作者の私小説的な部分も割と含まれてますよ」ってどっかのインタビューかあとがきに書いてなかったっけ? 純文学の定義って別に「超高尚!読んでると自慢できる!」とかじゃないでしょ。 どうせ太宰の人間失格みたいのさえも「これは超有名で教科書にも乗ってるから純文学!!!」って感じなんでしょ? ふざけんなよどう見ても大衆娯楽の私小説だろーが。 まあ流石に山田風太郎の忍法帖まで純文学だと思ってるアホはいないだろうが……いないのか? いやあそこ

                                                                        「純文学系のラノベがよみてーな」と思って検索した
                                                                      • 山崎まどかの『一度きりの大泉の話』評:萩尾望都が竹宮惠子に向けていた眼差しとその痛み

                                                                        1970年から1972年まで竹宮惠子と萩尾望都が同居し、そこに同世代の少女マンガ家「花の24年組」を中心とするメンバーが出入りして「大泉サロン」と呼ばれた借家。それは少年マンガにおける「トキワ荘」と並ぶ、少女マンガ文化におけるひとつの伝説だった。 萩尾望都の側から見た残酷な事実 『少年の名はジルベール』(小学館) 竹宮惠子が自伝『少年の名はジルベール』(小学館/2016)で「大泉サロン」時代の話を書くと、この伝説には新たなベクトルが加わり、より神話性が強まっていった。接近し過ぎた若い創作者同士の思わぬ齟齬。竹宮惠子はそれを天才・萩尾望都への自分の一方的な嫉妬として描いている。 萩尾望都の語り下ろしである『一度きりの大泉の話』(河出書房新社)は『少年の名はジルベール』そのものというよりも、竹宮の本に対する反響で自分が被ったことへの返答として書かれている。これは単体で読む彼女の自伝というよりも

                                                                          山崎まどかの『一度きりの大泉の話』評:萩尾望都が竹宮惠子に向けていた眼差しとその痛み
                                                                        • 東浩紀「庵野監督がエヴァの呪いから逃げなかったように、私たちも現実から逃げてはならない」〈AERA〉(AERA dot.) - Yahoo!ニュース

                                                                          批評家の東浩紀さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、批評的視点からアプローチします。 *  *  * SFアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」(以下エヴァ)が完結した。最後の劇場版が8日に公開されたのである。異例の月曜公開にもかかわらず、初日動員は50万人を超えたという。 なぜそれほどの注目を浴びるのか。エヴァの基本は少年少女が巨大人造人間に乗り世界を救う単純な物語である。しかし周辺設定が多様な読みを誘発し、つねに問題作であり続けてきた。 TV版の放映開始は1995年。社会現象になり、阪神大震災やオウム真理教と重ねて語られた。97年の旧劇場版は私小説的なカルト映画で、庵野秀明監督自身が内向的オタクのカリスマになった。21世紀に入ると一転エヴァはクール・ジャパンのアイコンとなり、今度はエンタメの優等生を目指して作り直されることになった。再出発は順調に思えたが、東日

                                                                            東浩紀「庵野監督がエヴァの呪いから逃げなかったように、私たちも現実から逃げてはならない」〈AERA〉(AERA dot.) - Yahoo!ニュース
                                                                          • しつこいですがまたまた「シン・エヴァンゲリオン劇場版」 - 挑戦者ストロング

                                                                            シン・エヴァンゲリオン劇場版 緒方恵美Amazon 黒波はビンタしないやさしい子「シン・エヴァンゲリオン劇場版」が公開されておよそ3週間が経った。映画は大ヒットしており実にめでたい。Twitter、感想ブログ、Cinemascapeなど、我ながら狭い観測範囲ではあるものの世間の反応を見るに概ね好評、絶賛も少なくない。気持ちよくスッキリと成仏、昇天なさった方々も多いようだ。シンエバよかったよね。よかったよな。エバンゲリオンありがとう。おめでとう(拍手)。もちろん大ヒット公開中のドサクサの最中であり、世間の反応の本当のところ、絶賛と酷評のリアルな比率はまったく判らない。ただ、わたくしの目に見える範囲では多くが絶賛。酷評はごく少数だ。 シンエバを観たわたくしはまったく成仏も昇天も解脱もできなかったので、なんだか損したような気がしている。先日の感想でも、動揺を隠せなかった。 pencroft.ha

                                                                              しつこいですがまたまた「シン・エヴァンゲリオン劇場版」 - 挑戦者ストロング
                                                                            • 二回目の『シン・エヴァ』は本当になんていうことなかったわ - 関内関外日記

                                                                              二回目の『シン・エヴァンゲリオン』鑑賞。今度は女と一緒に行った。女はアマプラで新劇場版を予習した上に、解説You Tubeを見てきたという。女は庵野秀明とほぼ同世代である。『Q』だけがよくわからないと言っていた。 シアターはブルク13のIMAX。おれが最初に観たのは封切り日だった。満員だったし、なにか空気がピリピリしていた。それがどうだろうか。公開……何周目かの今日は、空席も目立ったし、なによりピリピリしていなかった。 おれはというと、さんざんネットでいろいろな感想、批評、考察、批判を読んできて、なんだかわからないが、二度目とは思えない、という感じだった。庵野秀明総監督のドキュメンタリーももちろん観た。ただ、なんというか、「二度くらいは劇場で観る」と決めてはいたが、それにすらテンションが上がらなかった。でも、あらためて観たら印象変わるかな、と思っていた。 が、印象は変わらなかった。なにかも

                                                                                二回目の『シン・エヴァ』は本当になんていうことなかったわ - 関内関外日記
                                                                              • シンエヴァとかいう葬式について

                                                                                庵野よ、聞け。 お前は「卒業式」をやってるつもりだったんだろうが、みんなはとっくに『新世紀エヴァンゲリオン』なんて作品は卒業してたんだ。 お前が作ったあのどうしようもない投げっぱなしの『Air/まごころを、君に』とかいうエヴァ完結編があったろ? お前が宮村にフられたからってアスカをズタボロにしたり、自分の作品を否定したオタクへ意趣返ししようとしたあの作品だよ。 お前があの映画でみんなに伝えた「現実に還れ」というメッセージはきちんと俺たちに伝わったよ。 アニメや漫画の登場人物たちに「自己投影」することは無くなった。 「感情移入」はするかもしれんが、キャラクターを自分だと思い込んだりはしない。 キャラクターはキャラクターのまま楽しむし、キャラクターを応援する。 アニメや漫画、ゲームのストーリーを自分の人生だと思うことだってない。 エンタメはエンタメだって、作り物だってそれを分かった上で楽しんで

                                                                                  シンエヴァとかいう葬式について
                                                                                • 西台・高島平 ─ 努めて忘れようとすれば、常に曇天のノスタルジー | スカート・澤部渡 - SUUMOタウン

                                                                                  著: スカート・澤部渡 ▲ 西台駅から見える高島平の夕暮れ/2012年11月筆者撮影 首都高中央環状線と外環を結ぶ5号池袋線と、東京の果てへ向かって走る都営三田線に囲まれた地域。高島平が、私の生まれ育った街です。どうにもこうにも寂しい街。ほぼ海抜ゼロメートル地帯*1という宿命を背負っているためか、何もかもが寂しい。それは公園の時計であろうと、駅前の噴水であろうと、スーパーマーケットの生け垣であろうと、例外はなかったように思えます。 私が多分におセンチな人間だからそう思ってしまうのかもしれません。ですが、そのおセンチな私が育った街なのです。日々の暮らしや思い出はまた別ですが、なぜか「自分が生まれ育った街」を思い出すとき、その景色は常に曇天です。 あのマンモス団地がある街、高島平私は出身地を説明するときに「高島平」と言います。「あのマンモス団地がある高島平です」。そうして会話は終わる。もっとも

                                                                                    西台・高島平 ─ 努めて忘れようとすれば、常に曇天のノスタルジー | スカート・澤部渡 - SUUMOタウン