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  • 『鬼滅の刃』大ヒットの理由が見つかることは無い - 本しゃぶり

    誰もが知りたい『鬼滅の刃』大ヒットの理由。 これはどれほど丹念に作品と向き合っても答えは得られない。 なぜなら人の繋がりから生じる偶然の結果だからだ。 なぜ大ヒットしたのかという疑問 この『鬼滅の刃』解説記事に対する反応が興味深い。 このnoteは『鬼滅の刃』の導入を解説したものだ。どうやって読者を1ページ目から引き込むか、その「技術」と「困難」について書かれている。これに対し、ブコメはほぼ批判一色となった。 書いてある内容は決して間違っていないし、かなり細かく説明されている。なのになぜ批判が多いのか。コメントの内容は主に以下の2点となる。 『鬼滅の刃』に限った話ではない 長い 先に後者についてだが、「長い」ということは必ずしも悪ではない。スクロールバーが点になるような記事でも、好意的なコメントが多いこともある。結局のところ「長い」という批判が意味することは、自分の知りたいことが書かれてい

      『鬼滅の刃』大ヒットの理由が見つかることは無い - 本しゃぶり
    • なぜデザイン思考はゴミみたいなアイデアを量産してしまうのか|サカキバラ・ケイ

      デザイン思考がもてはやされてしばらく経ちましたが、デザイン思考の成功例、何か思い出せますか?仮に思い浮かんだとしたら、その「成功例」は本当にデザイン思考によって生まれたものですか? 一応最初に断っておきますと、僕は「デザイン思考はゴミだ」と言っているわけではありません。デザイン思考(デザインシンキング)にも向き・不向きがあるのに、その特性を踏まえないまま変なバッターボックスに立たせた企業が大変シュールな状況に陥っていることを、普段デザインで事業成長を支援している身として危惧しているというわけです。マイナスドライバーでプラスのネジを回すのはやっぱり無理があるし、おもしろTwitterおじさんだった人に大統領をやらせたらそりゃみんな怪我するよね、という単純な話です。 著名デザインファームPentagram New Yorkのグラフィックデザイナーであり教育者でもあるNatasha Jenは「D

        なぜデザイン思考はゴミみたいなアイデアを量産してしまうのか|サカキバラ・ケイ
      • 弱者男性論マップ

        追記: blogでやれ派がいらっしゃるようなので https://yatimasan.hatenablog.com/entry/2021/05/06/133616 X 党派問わず論拠や目的変数としてよく引用されるものを便宜上ここに配置 X-1 男女の自殺率の比較 X-2 男女の生涯未婚率の比較 X-3 結婚相談所やマッチングサービスにおけるマッチング成立の影響変数 X-4 国家間比較や年代比較における、男女平等指数と生涯未婚率男女差・自殺率差の相関性 X-5 男女・雌雄の生物学的差異や進化論的考察 X-6 社会的な「男らしさ」規範の存在 X-7 養育権の取りやすさにおける男女の偏り、シングルマザーとシングルファザーの数の差 X-8 男女の自殺未遂率の比較 X-9 出生率、出生率への影響変数としての男女平等指数、出生率の国家間比較 X-10 男女平等指数自体の統計的問題点の指摘 X-11 幸

          弱者男性論マップ
        • 「幸せ」を追求するのはいいことなのか?──『ハッピークラシー――「幸せ」願望に支配される日常』 - 基本読書

          ハッピークラシー――「幸せ」願望に支配される日常 作者:エドガー・カバナス,エヴァ・イルーズ,山田陽子みすず書房Amazon「幸せ」であることは、良いものであるように思える。なぜなら、幸せは良いものだからだ。トートロジーだが、こう考える人は多いだろう(僕もそう思っていた)。 本書は、そうした幸せであることは無条件に良いものである、とする幸せへの理解が、適切ではない形で広まった結果として、結果的に我々を縛るものになってしまっている、と批判的に検証していく本である。著者はスペインにある大学の心理学教授であるエドガー・カバナスと、ヘブライ大学の社会学教授であるエヴァ・イルーズの二人。その性質上、欧米を中心に流行しているポジティブ心理学への批判が中心であり、日本の「幸せ」の受け入れられ方とは異なる面もあるのだが、「幸せ」産業の発展はグローバルで進行しているものだから、関係がないわけではもちろんない

            「幸せ」を追求するのはいいことなのか?──『ハッピークラシー――「幸せ」願望に支配される日常』 - 基本読書
          • 美しいものは喜びに適合している?:美的価値についての適合態度分析 - obakeweb

            美的価値とはなんぞやをめぐる、最新の研究です。*1 「美しい」「崇高である」「パワフルである」といった美的価値については、しばしばそれによって引き起こされる反応の観点から説明されてきた。すなわち、美しかったり優美だったりして美的に良いものとは、私たちに特別な快楽やら満足やら喜びを与えるものにほかならない。ここでは、ある特別な情動的反応をもたらす能力の観点から、美的価値を持つことが分析されている。 いわゆる美的快楽主義はこの筆頭なわけだが、能力による価値の分析にはいろいろとしんどい点がある。とりわけ、どうやって価値の客観性を担保するのかが問題となる。ワーグナーの美しい楽曲は快楽を与えるとは言うが、クラシックに親しんでいない私にはあんなのちんぷんかんぷんなだけで、特別な快楽は感じられない。私だけでなく多くの人がそうなのだとしたら、なぜワーグナーの楽曲には美的価値があるなどと言えるのか。 快楽主

              美しいものは喜びに適合している?:美的価値についての適合態度分析 - obakeweb
            • Daily Life:物理(学)帝国主義という言葉を使い始めたのはだれか

              July 23, 2023 物理(学)帝国主義という言葉を使い始めたのはだれか (細矢先生のお名前を間違えるなどいくつか誤字を指摘いただきましたので修正しました。ありがとうございます)(さらにご指摘をいただき追補を別記事として書きました。)(さらにご指摘をいただきオルテガのスペイン語原文についての追記をしました) 「物理帝国主義」ないし「物理学帝国主義」という言葉は物理学と他の学問のある種の関係や物理学者の態度を指すことばとして漠然と用いられることが多いと思うが、だれがこういう言葉を使い始めたのだろうか? ネット上を少し検索すると「伏見康治によると、この言葉は桑原武夫が初めて使ったとのこと」という解説が出てくる(ウィキペディア「物理帝国主義」の項、2023年7月15日参照)。まずはその参考文献をみてみることからはじめる。 1細矢治夫の記述 典拠となっているのは化学者の細矢治夫が『日本物理学

              • 書評 「統計学を哲学する」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                統計学を哲学する 作者:大塚 淳発売日: 2020/10/26メディア: 単行本(ソフトカバー) 本書は応用統計学にも造詣の深い科学哲学者大塚淳による統計学の哲学の入門書になる.序章では本書について「データサイエンティストのための哲学入門,かつ哲学者のためのデータサイエンス入門」だとある. これまで読んだ統計学の哲学についてはソーバーの「科学と哲学」がなかなか面白かった.本書ではソーバー本では扱っていなかった因果推論や深層学習についても論じられていて,そのあたりも勉強したいと思って手に取った一冊になる. 序章 統計学を哲学する? 序章では本書のねらいと構成が書かれている.ねらいとしては,上記の入門書というだけでなく,「統計は確固とした数理理論であり,そこに哲学的思弁が入り込む余地はない」とか「統計は単なるツールであり,深遠な哲学とは無縁だ」とかいう誤解を解きたいということが挙げられている.

                  書評 「統計学を哲学する」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                • あなたが音楽を奏でることには価値がある──fendoap インタビュー|peeq / Yoichi Ichikawa

                  インタビュー・文/peeq fendoapという音楽家を一言で紹介するのは難しい。MaxやC++などのプログラミング言語を自在に操り、Cycling'74から公式にパッチ制作を依頼され、信号処理についての講義を全国に向け発信する一方で、ArduinoやDaisyなどのマイコンボードを用いた電子工作にも手を出し、かと思うとホームセンターで調達した木箱でノイズボックスをDIYしてしまう。昨年はじめて行ったというライブ演奏では、volca beats一台でハードなインダストリアルテクノを披露するという、誰もが予想だにしていないパフォーマンスでオーディエンスの度肝を抜いた。最近ではPythonをベースとした自作の音楽言語を作り始めているという……。 八面六臂の活躍をみせるfendoapが提唱した新しい音楽のかたちが『プレインミュージック(Plain music)』だ。 "プレインミュージック(Pl

                    あなたが音楽を奏でることには価値がある──fendoap インタビュー|peeq / Yoichi Ichikawa
                  • 起業家が起業家に勧める必読書14冊、Coral Familyに聞いてみた | Coral Capital

                    Coral Capitalが出資するスタートアップの創業者らからなる「Coral Family」は主にFacebook上で情報交換をしています。各種のお知らせ以外でやり取りが多いのは、実務的なことで、ベストプラクティスの共有です。「オフィス選びはどうしてる? 坪単価の考え方は?」とか「プライバシーマーク取得の注意点」、「名刺をどこで作っているか」、「業務用パソコン・スマホは私物か貸与か会社でリースか」など、すでに経験済みの起業家が知見を持っていることを積極的に共有してくれています。Coral Capitalも創設4年目で、ポートフォリオも50社と増えていることから、徐々にナレッジベースとして整備していくことを内部で議論をしています。 さて、そんな風にオンラインに集まっているCoral Familyの起業家の皆さんに、「起業家として、ほかの起業家に勧める必読書は何ですか?」と聞いてみました。

                      起業家が起業家に勧める必読書14冊、Coral Familyに聞いてみた | Coral Capital
                    • 再生医療の希望、世界初のミニ肝臓は「きたない研究」といわれた先に|武部貴則の履歴書 #ぼくらの履歴書 - ぼくらの履歴書|トップランナーの履歴書から「仕事人生」を深掘り!

                      iPS細胞から小さな細胞のかたまりをつくり、それを移植した人の体内で育てる。画期的な「ミニ肝臓」の技術が世界的に注目を集めています。開発したのは、臓器再生医学の研究者・武部貴則(たけべ・たかのり)さん。 医学部を卒業後、そのまま研究者となった武部さんは24歳でミニ肝臓の基となる技術を確立。26歳で科学誌『ネイチャー』に論文を発表し、脚光を浴びました。31歳の時には史上最年少で東京医科歯科大学と横浜市立大学の教授に就任。現在はアメリカを拠点に、再生医療の最先端研究に取り組んでいます。 華々しい経歴。しかし、研究者の間では“医学の常識”に逆らうような武部さんのアプローチを批判的に見る向きもあり、20代の頃は苦渋を舐め続ける日々もあったといいます。それでも信条を曲げず、自身を貫き通してきた武部さんのこれまでを振り返ります。 医学部卒業後、医師ではなく研究者の道へ ──武部さんが医学の道を志したの

                        再生医療の希望、世界初のミニ肝臓は「きたない研究」といわれた先に|武部貴則の履歴書 #ぼくらの履歴書 - ぼくらの履歴書|トップランナーの履歴書から「仕事人生」を深掘り!
                      • なぜ教育改革は失敗し続けるのか?

                        日本の教育システムについては昨今、教育学者および教育実務に携わっている人たちを中心として活発な議論が行われているので、私のような立場にある人間が「ああせい、こうせい」と細部の具体について申し上げるつもりはありません。ただ、教育の門外漢である一方で、組織開発・人材育成・組織変革のプロジェクトに二十年関わっているコンサルタントとして、外側から、現在進行している、いわゆる「教育改革」なるものを見ていると、いくつか「ボタンのかけ違い」とでも表現するしかない重大な誤謬があるように感じられますので、ここで問題提起しておきたいと思います。 まずは次の抜粋を読んでください。 今後における科学技術の発展や産業構造、就業構造などの変化に対応するためには、個性的で創造的な人材が求められている。これまでの教育は、どちらかといえば記憶力中心の詰め込み教育という傾向があったが、これからの社会においては、知識・情報を単

                          なぜ教育改革は失敗し続けるのか?
                        • 楽天 北川さんがビジネスマンに読んでほしい名著論文「More Is Different」 | 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

                          6. 楽天 北川さんがビジネスマンに読んでほしい名著論文「More Is Different」 2021 8/09 ▶新着記事を公式LINEでお知らせしています。友だち申請はこちらから! ▶ICCの動画コンテンツも充実! YouTubeチャンネルの登録はこちらから! 「大人の教養シリーズ『読書』〜ビジネスパーソンこそ本を読め!(シーズン3)」、全10回シリーズの(その6)は、楽天の北川 拓也さんが「ビジネスマンに話したくて仕方がなかった論文」を紹介します。読書と言っても極めて短く、専門用語も出てこないこの論文は、ミクロとマクロでは世界が違い、質も異なることを、当時の主流の考えに対して論破したものだそうです。どのような論文なのでしょうか?ぜひご覧ください! ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カン

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                          • 書評 「社会科学の哲学入門」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                            社会科学の哲学入門 作者:吉田敬勁草書房Amazon 本書は科学哲学の中で特に社会科学の哲学についての入門書だ.私は社会科学についても哲学についてもあまり詳しくはない.そして最近読んだ進化政治学の本においては著者が実在論にずいぶんコミットしているものの私が理解している科学哲学の実在論とはややニュアンスが異なるような印象もあってややもやもやしていたので,この際勉強しておこうと手に取った一冊になる.著者は科学哲学者で社会科学の哲学を専門とする吉田敬になる. 序章 社会科学の哲学を学ぶとはどういうことか まず本書の目的について,社会科学の哲学という分野がどのようなものであり,どのような議論が行われているかを紹介するものだとしている. そこから序章における概念整理がある. 科学哲学の問題領域には論理学(推論の方法は正しいかなど),認識論(知識とは何かなど),形而上学(扱う対象は実在するのかなど),

                              書評 「社会科学の哲学入門」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                            • 宇宙、生命、心と進化を一気通貫に語る『時間の終わりまで』

                              新卒が「一生やりたい仕事が見つかった」というのは、離乳食が終わったばかりの2歳児の「カレーの王子様は世界で一番おいしい食べ物である」と同じぐらい説得力がない(※) 本人が真顔であるほど、微笑ましい。自分の知る狭い世界でもって、それが全てであると言い切ることに無理がある。新しい仕事やカレーマルシェに出会って、世界が拡張されることを願う。 物理学に触れるようになって、同じ可笑しみを抱くようになった。 原子や中性子、クォークなど、どんなに小さいモデルを考えても、それだけでは説明しきれず、これまでの研究と矛盾する現象が生じる。 より巨大な望遠鏡を作り出し、宇宙の果てまで見渡そうとしても、私たちが知る宇宙とは、光が届く範囲でしか観測できない。 それにもかかわらず、現代の物理学でもって、物質や宇宙の全てがそうなっていると結論づけるのは、早すぎる一般化ではないだろうか。 「いやいや、素粒子論は何千回もの

                                宇宙、生命、心と進化を一気通貫に語る『時間の終わりまで』
                              • 書評 「生物学者のための科学哲学」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                                生物学者のための科学哲学 勁草書房Amazon 本書は生物学にかかわる科学哲学の主要トピックについて科学哲学者や科学史家たちが解説したもの.編者は科学哲学者のカンプラーキスと生物学者のウレルで,書名にもあるように想定読者としては生物学者が念頭に置かれている. これまでの生物学の科学哲学の入門書だと「種とは何か」「自然淘汰の単位は何か」「系統樹の推定はどのような営みか」「利他行動の進化とマルチレベル淘汰」「発生システム論」などの個別の各論のトピックが主要テーマになっているものが多いが,本書が取り上げるものは必ずしも「生物学の科学哲学」に限らないということで,「説明」「知識」「理論とモデル」「概念」などの基礎ブロック的なテーマが数多く取り上げられていてなかなかハードな内容になっている.原題は「Philosophy of Science for Biologists」. 第1章 なぜ生物学者は科

                                  書評 「生物学者のための科学哲学」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                                • 『絵には何が描かれているのか 絵本から学ぶイメージとデザインの基本原則』刊行記念ブックフェア 心を動かす絵のひみつ | 菅俊一

                                  1991年に原書が刊行された『絵には何が描かれているのか 絵本から学ぶイメージとデザインの基本原則』。絵の作用とその原則を知ることで、作ること/見ることについての新しい視点が得られ、理解を深めることができます。 本書の日本語版刊行を記念して、第一線で活躍するデザイナーや研究者の皆様による選書ブックフェア〈心を動かす絵のひみつ〉を開催しました。選者は、本書に特別解説を寄稿いただいた山本貴光さんをはじめ、松田行正さん、名久井直子さん、大原大次郎さん、細馬宏通さん、平倉圭さん、菅俊一さんの豪華7名です。 本記事では、皆様がその際にセレクトした選書リストを、各選書へのコメントとともに公開いたします。 選者:山本貴光 ~はじめに~ モリー・バング『絵には何が描かれているのか』の横に置いて読みたい本を27 冊ほど選んでみました。全体を大きく三つのパートに分けてご紹介します。「イメージと人間のあいだ」「

                                    『絵には何が描かれているのか 絵本から学ぶイメージとデザインの基本原則』刊行記念ブックフェア 心を動かす絵のひみつ | 菅俊一
                                  • アレグザンダーとソフトウェアにおけるデザインパターンについての覚書|tenjuu99

                                    難波和彦氏のアレグザンダーに関する批評を読んで、いろいろ思うところがあった。これはアレグザンダーの方法や業績を概観できる素晴らしい批評なので一読することをお勧めしたい。 断っておきたいが、ぼくはアレグザンダーを詳しく読み込んだわけではないため、以下の記述はただの雑感である(と、いちおう予防線を張っておく)。 構造はどこにあるのか建築や都市は人間がつくるものである。この意味で建築や都市は思考が現実化された存在である。一般的に建築家や都市計画家は外界に存在する建築や都市、つまり対象そのものの構造を問題にする。これに対しアレグザンダーはいきなり対象に向かうのではなく、対象を記号化し思考の対象へ還元した上で、記号の構造を問題にした。アレグザンダーは、設計という営みのなかに一つの次元を発見している。それは思考パターンの問題である。都市設計がいままでツリー型で設計されてきたのは、人間がツリー型で物事を

                                      アレグザンダーとソフトウェアにおけるデザインパターンについての覚書|tenjuu99
                                    • 書評 「The Parasitic Mind」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                                      The Parasitic Mind: How Infectious Ideas Are Killing Common Sense 作者:Saad, GadRegnery PublishingAmazon 本書は進化心理学者ガッド・サードによる一冊.ガッド・サードは消費者心理やマーケティングを進化心理学的に分析考察する業績で知られている.題名は「寄生性の心:どのように感染性のアイデアが常識を殺すのか」という意味であり,一見したところミーム論の本のように見える(私としては進化心理学者の書いたミーム論だと思って手にした一冊になる).しかし実際に読んで見るとこれは現在アメリカのアカデミアで一大勢力を振るうウォークプログレシブによるキャンセルカルチャー告発の書であった.アカデミアのキャンセルカルチャーの問題を扱った心理学者がかかわった本としては以前にルキアノフとハイトの「The Coddling

                                        書評 「The Parasitic Mind」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                                      • 旧石器時代の人間の意識、世界の認識を「体験」する過程──『人間のはじまりを生きてみる: 四万年の意識をたどる冒険』 - 基本読書

                                        人間のはじまりを生きてみる: 四万年の意識をたどる冒険 作者:チャールズ・フォスター河出書房新社Amazonこの『人間のはじまりを生きてみる』は『動物になって生きてみた』で知られるチャールズ・フォスターの最新邦訳作。『動物になって生きてみた』は、僕も刊行当時読んで記事を書いているが、衝撃的な傑作であった。『動物になって〜』の中で、チャールズはアナグマやキツネ、カワウソといった動物になりきって生活し、その過程で彼らがどのような世界を観ているのかを実際に体験している。 それが、仲間や撮影スタッフを引き連れて数時間アナグマ的な体験をしました〜といった内容だったら微笑ましい内容だが、彼の凄いところは普通の人間がやらないレベルまでやっていたところにあった。アナグマとして生きる章では、巣穴を本格的に彫り始めるところからはじめ、何日もそこで泊まり込み、ミミズを生で食い、雨が降っても家に戻らず、川や地面に

                                          旧石器時代の人間の意識、世界の認識を「体験」する過程──『人間のはじまりを生きてみる: 四万年の意識をたどる冒険』 - 基本読書
                                        • 書評 「進化的人間考」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                                          進化的人間考 作者:長谷川眞理子東京大学出版会Amazon 本書は長谷川眞理子による「ヒトの特殊性」についての本になる.もともとは東京大学出版会のPR誌「UP」に2010~2012年にかけて「進化的人間考」として連載されたもので,それに少子化,犯罪,進化心理学についてのいくつかの雑誌寄稿*1を加え,最新の知見等にあわせ一部改訂し,一冊にしたものだ. 第1章ではヒトを探究する学問についての俯瞰的な解説がなされている.もともと人間についての探求は哲学として始まり,法学,経済学,社会学,倫理学,心理学,民族学,文化人類学と広がり,片方で自然人類学がある.自然人類学は長らく化石からの考察が中心だったが近時ゲノム解析が進み生態学,行動学,神経科学を取り込んで包括的に人類進化を解明できるようになった.そしてこれらを統合できないかというのが著者が長年取り組んできたことになる. ここから社会生物学論争,人

                                            書評 「進化的人間考」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                                          • 人工知能は「生命」になるのか? ゲームAIの研究者がとことん考えてみた。 | 遅いインターネット

                                            現代社会の新たなインフラとして急速な普及をみせる人工知能(AI)。しかし現在のAI技術のあり方は、私たちが直感的にイメージする「人工知能」とは大きく隔たり、そして将来の不安を呼び起こしています。このギャップはどこから来て、どうすれば埋めていけるのか。新著『人工知能が「生命」になるとき』を上梓した三宅陽一郎さんが、ゲームAI開発の立場から、その難問に挑みます。 「人工知能」のイメージをめぐる違和感 皆さんが「人工知能」という言葉を聞くときに、あるいはその説明を受けるときに、何か胸の中で違和感を抱いたことはないでしょうか? 特に2010年代前半から現在にかけては、ディープラーニング(深層学習)技術のブレイクや「IBM Watson」などを通じて、たくさんの実用的なAIの可能性が切り拓かれてきました。けれども、多くの人にとっては「何だか思っていた人工知能と違う」「自分の直感に反する」「大筋はわか

                                            • コンピューター教育が一変する――「計算」をより広く捉える「計算パラダイム」の到来に備えよう | Mugendai(無限大)

                                              Sponsor Content Presented By ※日本IBM社外からの寄稿や発言内容は、必ずしも同社の見解を表明しているわけではありません。 コンピューターのほとんどは、1936年に英国の数学者アラン・チューリングが考案したモデル(チューリング・マシン)を原型とする0と1が並んだビット列などで演算を行う。 その一方、脳の構造を模した深層学習(ディープ・ラーニング)という、チューリング・マシンとは異なる計算方式が新たに登場。さらに量子力学、化学反応、波動、生物進化など「自然計算」と呼ばれる分野も注目され始めた。 そんな中、「計算」の定義を拡げた新しい「計算パラダイム」を主張するのが、株式会社 Preferred Networks(PFN、プリファードネットワークス)フェローで、元日本IBM株式会社東京基礎研究所長の丸山宏氏である。「社会や自然界は複雑な構造を持ち、多くのパラメーター

                                                コンピューター教育が一変する――「計算」をより広く捉える「計算パラダイム」の到来に備えよう | Mugendai(無限大)
                                              • 人工知能――より多様に理解するための5冊/大山匠 - SYNODOS

                                                2010年代初頭に大きなブレイクスルーを迎えてからというもの、「人工知能(Artificial Intelligence, AI)」はあっという間に私たちの生活のすみずみに浸透した。周りを見渡せば、手元のスマートフォン、そこからアクセスするさまざまなウェブサービスやアプリケーション、あるいは自宅で稼働する種々の家電の中にも、形の違う「人工知能」のアルゴリズムが稼働している。 そうしたものの中にはあからさまに「AI搭載!」と打ち出しているものもあれば、サービスの裏側で静かに仕事をしているものもあるだろう。いずれにせよ、今や「人工知能」に全く触れずに一日を過ごすことは難しいほどである。その広がりを時系列にして書き起こしてみれば、スピードに驚かされるに違いない。 だが、改めてこの「人工知能」という言葉の意味するところを考えるならば、そこで指し示されている事柄は曖昧であると言わざるを得ない。かつて

                                                  人工知能――より多様に理解するための5冊/大山匠 - SYNODOS
                                                • 書評 「進化政治学と国際政治理論」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                                                  進化政治学と国際政治理論 人間の心と戦争をめぐる新たな分析アプローチ 作者:伊藤 隆太発売日: 2020/02/22メディア: 単行本 本書は若手政治学者伊藤隆太による進化政治学の概説とそれを応用したいくつかのケースステディを収めた本になる.進化政治学というのは私の理解では政治学の基礎理論として進化心理学を用いたものということになる.概説部分では進化政治学の正当性を主張するために科学哲学的な議論が縦横無尽に繰り広げられており,政治学の本としてはかなり異質な作りになっている. 序章では全体の見取り図が示されている. ヒトの心についてブランクスレートイデオロギーに立つと,政治学は(後天的要素である)教育,社会的地位,経済力のみを扱うべきであり,アクターは信念を合理的に更新し(ネオリアリズム),社会的相互作用を通じてのみ文化・規範を学習する(社会的構築主義)と考えるべきことになる. しかし199

                                                    書評 「進化政治学と国際政治理論」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                                                  • 美は人を沈黙させるが、饒舌にもさせる『栗の樹』

                                                    小林秀雄の読書会をするというので、『栗の樹』を読んだら、激しく同意するところと、納得いかないところが割れて、なかなか面白かった。 西行や孔子、ゴッホ、トルストイといった、骨董の真贋といったテーマを通じて、批判対象に徹底的に具体的たらんとする姿勢は、激しく同意する。別の書の「美しい花がある。花の美しさというものはない」なんて、美とは何かについて、有力な応答だと思う。 あるいは、「『平家』は読んでも分からない。昔の人は聞いたのである」という件は100回膝を打った。古川日出男『平家物語』を読んでいる際、たくさんの声・声・声を肌合いで感じつつ、自分でも音読していたから。 言葉は目の邪魔になる しかし、美について言葉は無用というのは、ちょっと違うのではないか。「美を求める心」でこう述べる。 例えば、諸君が野原を歩いていて一輪の美しい花の咲いているのを見たとする。見ると、それは菫(すみれ)の花だとわか

                                                      美は人を沈黙させるが、饒舌にもさせる『栗の樹』
                                                    • 全ての山口県民はおれに感謝するべき ついでに日本国民も

                                                      特殊なことが起こった。おれの自己顕示欲のために書いておく。もちろん嘘だ。特殊なことなど起きていない。セックスもアルコールもニコチンもドラッグもない。月に何回かマスをかいて過ごしている。勃起には困難を感じないが、自慰の後の悪夢はどんどんひどくなっている。これ以上私に何を求めるつもりだ? 1番面白みのあるところからいこう。去年、衛星が山口県に落ちるところだった。 もちろん、山口県が消失したというニュースは来ていないはずだ。そもそも山口県の存在が疑わしいという議論もあろうが、要するに衛星は安定軌道に戻ったということだ。長門市も油谷湾も平穏だ。よかっただろ。君が高齢者を憎んでいる右翼で、高齢化率が43パーセントを超えた長門市を消さねば皇国が危ういと思っているのでなければ。 これでこの話はぜんぶだ。後は特別なことのない話だ。 2020/07/27 落ちかけたのは、1994年に打ち上げられた『みょうじ

                                                        全ての山口県民はおれに感謝するべき ついでに日本国民も
                                                      • 書評 「無限の始まり」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                                                        無限の始まり : ひとはなぜ限りない可能性をもつのか 作者:デイヴィッド・ドイッチュ発売日: 2013/10/29メディア: 単行本 本書は量子計算・量子コンピュータの概念を世界に提示したことで知られる物理学者デイヴィッド・ドイチュによるヒトの文化を含めた世界の成り立ちを語る独創的な本だ.ピンカーが「21世紀の啓蒙」において引用していることもあって気になっており,しばらく電子化されるのを待っていたのだがどうもなりそうもなく,物理本で手にした一冊になる.「無限の始まり」という題名は良い説明をキーとするヒトの科学的文化的活動は一度始まってしまえば無限に広がる可能性があることを示している.原題は「The Beginning of Infinity」. 第1章 説明のリーチ まず科学理論とはどういうものかが解説される.それは何かから導き出されるものではなく,観察から大胆に推量されるものだ.ではどの

                                                          書評 「無限の始まり」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                                                        • そのハンマーを握る手は:Sara Ahmedの反トランス差別エッセイを読む|夜のそら:Aセク情報室

                                                          コツ、コツ、コツ。 ハンマーで何かを叩く音がする。 ゴン、ゴン、ゴンッ。鈍い音もする。 そのハンマーを握る手は。 ハンマーの音は、ひとつではない。そこかしこから、音がする。 ハンマーが、共鳴する。 0.響き合うハンマー こんばんは。夜のそらです。今日は、Sara Ahmedさんという方が書いた、トランス排除についてのエッセイ「響き合うハンマー(An Affinity of Hammers)」の紹介をしたいと思います。 Ahmedさんがこのエッセイで書いているのは、トランス排除・トランス差別運動の最先端、UKの状況です。でもわたしはこのエッセイを、日本のことを思い浮かべながら読みました。まさに、いま日本で起きていること。 これから、そうしてエッセイを読みながらわたしが考えたことを書きます。でも、Ahmedさんの意見と違うことを書く可能性もあります。遠いUKからWifiに乗って届いたPDFデー

                                                            そのハンマーを握る手は:Sara Ahmedの反トランス差別エッセイを読む|夜のそら:Aセク情報室
                                                          • 与えられたものを順番に理解しようとするのも1つの思い込みだと知ることも大切

                                                            これまでの学校の教育の影響かもしれませんが どんなことでも積み上げ式でアプローチする必要があるという 思い込みを持っていることがあります。 例えば、読書をするときを想定しても 最初から最後まで順番に読んでいくことにも見られるように 与えられたものに対しては 順番に理解する必要があるという 思い込みをお持ちではないでしょうか!? 要素還元主義と言われるように Aを知らなければ、Bに進めなくて Bを理解してから、Cを学ぶといったかたちで 積み上げ式でアプローチしていくことが 遠回りになっていることもあります。 もちろんきっちりとした学習体系があって 全体像と部分をきちんと整合させているうえでの積み上げであれば そのルールに従ってみることは大切ですが そうした認識の体系が出来上がっていないときには 取りあえず積み上げていくアプローチよりも 最初にざっくりとした全体像が必要です。 それぞれの各論と

                                                              与えられたものを順番に理解しようとするのも1つの思い込みだと知ることも大切
                                                            • 「人間の心」をめぐる新たな安全保障――進化政治学の視点から/伊藤隆太 - SYNODOS

                                                              国際政治学ではこれまで、人間観をめぐり三つの立場が論争を繰り広げてきた。リアリズム、リベラリズム、コンストラクティヴィズムだ。リアリズムによれば、人間は利己的で権力政治に従事する。リベラリズムによれば、人間は社会的でアナーキーの下でも協調ができる。コンストラクティヴィズムによれば、人間の心は空白の石板(blank slate)なので、社会的相互作用を通じてアクターのアイデンティティは変えられる。 こうした国際政治学のパラダイム論争に対して、近年、自然科学の進展を受けて、戦争とは人間の本性(human nature)に根差したものであるという、トマス・ホッブズ(Thomas Hobbes)、ハンス・モーゲンソー(Hans Joachim Morgenthau)をはじめとした政治的現実主義の洞察がふたたび脚光を浴びている(注1)。こうした研究潮流は進化政治学(evolutionary poli

                                                                「人間の心」をめぐる新たな安全保障――進化政治学の視点から/伊藤隆太 - SYNODOS
                                                              • 意識研究の思想地図2020 β版|Daichi G. Suzuki

                                                                存在論的還元の軸 存在論的還元とは、「この世界の実在物は、もっぱら物理学で扱われる存在(究極的には素粒子と基本相互作用)だけだよ」「生命力とか、精神力とか、そんなものは究極的には実在しない——そのような力があるように見えても、結局は物理学で扱われる存在に落とし込める」という考え方である(列C)。唯物論と言ってもいい。 (※ なお、「存在論」という言葉には少し注意が必要。ここでは「世界がどのような存在者から成り立っているのか」という意味で使われている。別の用法として、「存在者をどのような観点から見るか」という意味で「存在論」が使われる場合もある) これに対して存在論的還元を否定する立場を採る論者は、生命力や霊魂を、世界の根源的な要素として(物理学で扱われる存在以外に)認めようとする(列A)。あるいはプラトンのイデア論のように、心の作用のみを認め、物質世界は仮象に過ぎないとする立場(唯心論)も

                                                                  意識研究の思想地図2020 β版|Daichi G. Suzuki
                                                                • メディアとしてのメタバースのメッセージを(ニコラス・カーが底意地悪く)読み解く

                                                                  メディアとしてのメタバースのメッセージを(ニコラス・カーが底意地悪く)読み解く 2022.09.21 Updated by yomoyomo on September 21, 2022, 13:35 pm JST ニュースメディアVoxの共同創始者にして、現在はニューヨーク・タイムズでコラムニスト、ポッドキャスト司会者を務めるエズラ・クラインが、少し前に「信じたくはなかったが、確かにメディアはメッセージだ」という文章を書いています。 この文章は、クラインが2020年に、それまで10年シカトしてきたニコラス・カーの『ネット・バカ インターネットがわたしたちの脳にしていること』を読んだ話から始まります。クラインは、『ネット・バカ』のことを「2011年のピューリッツァー賞最終候補にして、インターネットが嫌いそうな人たちに大うけだった本」と説明していて、原書刊行時にこの本を取り上げているワタシもこ

                                                                    メディアとしてのメタバースのメッセージを(ニコラス・カーが底意地悪く)読み解く
                                                                  • 教皇の日本司牧訪問 教皇の講話 上智大学訪問 東京・上智大学、11月26日

                                                                    愛する兄弟姉妹の皆さん。 わたしの教皇としての日本司牧訪問の最後に、貴国を発ってローマに戻る前の少しの時間を皆さんとともに過ごせることを、大変うれしく思います。お別れの時です。 この国での滞在は短いものでしたが、大変密度の濃いものでした。神と、日本のすべての人に、この国を訪れる機会をいただいたことを感謝します。日本は、聖フランシスコ・ザビエルの人生に多大な影響を与えた国であり、多くの殉教者がキリスト教信仰をあかしした国です。キリスト教信者は少数派ですが、存在感があります。わたし自身、カトリック教会に対して一般市民がもつ好意的評価を目にしましたが、こうした互いの敬意が、将来において深まっていくことを期待します。また、日本社会は効率性と秩序によって特徴づけられていますが、一方で、何かそれ以上のものを望み、探しているように見受けられます。よりいっそう人間らしく、もっと思いやりのある、もっといつく

                                                                      教皇の日本司牧訪問 教皇の講話 上智大学訪問 東京・上智大学、11月26日
                                                                    • 「有機農業」についての7つのよくある勘違い - 天国と地獄の間の、少し地獄寄りにて

                                                                      はじめに 現実がどうかとかいうことはさておいて、理念として有機農業に一定の価値があることはいまさらどうこういう必要のないことだと思っていた。小学校の教科書にさえ有機農業や無農薬、省農薬の概念が記載されるようになって久しい。世の中の全員が認めるものでなくとも、大多数の人はその価値を認めているものだと思っていた。ちょうど、「暴力はいけない」という考え方が大多数の人に共有されているのと同じ程度のものだと思っていた。ちなみに、世の中には「いや、暴力(と当人はいわないけれど、物理的な力)こそが重要だ」みたいな価値観の人は一定数いるし、「暴力はいけない」という理念を正しいと認めていても「とはいえ現実にはそういうのが必要になる」と考えている人も少なくないだろう。「非暴力」はキレイゴトであるのかもしれない。有機農業も同じようなもので、理念としてはわかるけど、「現実には無理だよ」「現実はそうなってないじゃな

                                                                        「有機農業」についての7つのよくある勘違い - 天国と地獄の間の、少し地獄寄りにて
                                                                      • PytorchとElasticsearchで画風検索 - Qiita

                                                                        概要 この記事は、情報検索・検索エンジン Advent Calendar 2019の7日目の記事です。 PytorchとElasticsearchで簡単な画像(画風)検索エンジンを作りたいと思います。 目次 画風とは Pytorchを使って、画像から画風ベクトルを抽出 Elasticsearchにデータを格納して、似ている画風画像を検索 結果 (おまけ)Kibanaでデータ確認 という流れで、解説していきたいと思います。(今回の記事では、自分の解釈を入れながら厳密な説明を避け大まかに説明しています。論文の理解や実装について誤りがある場合は、教えて頂けると幸いです。) コードはこちらで公開しています。 そもそものきっかけ (少しポエムっぽいですので、手法が気になる方はこちらはスキップしてください。) 最近、なぜ脳はアートがわかるのか ―現代美術史から学ぶ脳科学入門 という書籍を読みまして抽象

                                                                          PytorchとElasticsearchで画風検索 - Qiita
                                                                        • 『怒り』の感情は拡散される|SNS空間を支配する「科学」 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

                                                                          「ソーシャルメディア空間では、各種の感情の中で『怒り』がもっとも拡散されやすい」という科学者がいる。数理モデルやビッグデータ分析を駆使する計算社会科学の手法で「SNSを通じたコミュニケーション」の仕組みと関わろうとする、名古屋大学の笹原和俊氏だ。 人間は客観的に情報と向き合っているのではなく、自分の信じたいものだけを受け入れる傾向があるとも指摘する笹原氏。「これからは『すべての人が(そこそこの)インフルエンサー』という時代」とも語る氏が科学的事実から読み解く、SNSを通じた人々のインタラクションとは、コミュニケーションの未来とは。 名古屋大学大学院情報学研究科で講師を務める笹原和俊氏は、複雑系の考え方からコミュニケーションシステムの解明に取り組んでいる。 複雑系とはすなわち「相互作用の科学」。ミクロな要素同士が相互に作用して、個別の要素では現れなかった新しいマクロ事象を生む「創発現象のシス

                                                                            『怒り』の感情は拡散される|SNS空間を支配する「科学」 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
                                                                          • 多次元性新生児──古谷利裕の作品がゴミまたは糞であることの可能性|永瀬恭一 | 週末批評

                                                                            文:永瀬恭一 ゴミの居場所 わけのわからないものがある。少し見て、とりあえず異質であることは感じるのだが、それは、異質ではあるけれども美しい、のではない。とにかく異質なのであってその異質さはどこにも結びついていない。 素材はうすっぺらい紙で、切り口はまったく不器用に見え、技術的にとくに洗練されているとも思えない。しかしやけに入り組んでいて、一目では骨格をつかめない。折り紙のように、現実にある鶴や兜を模していたりもしない。言ってみれば抽象なのだけれども、では純粋に形式的な論理の展開だけでできているとも思えない。ここにはなにか、生理的で、感覚をざわつかせる、滑らかでないものがある。 わからない。なんどか見直してみて、繰り返し言うしかない。だけれども、僕はこの「わからなさ」に、たぶん、取り憑かれてしまっている。 わけのわからないもの、異質なものは、どこでどのように居場所を見つけられるのだろうか。

                                                                              多次元性新生児──古谷利裕の作品がゴミまたは糞であることの可能性|永瀬恭一 | 週末批評
                                                                            • 弱者男性論マップ - yatimasan

                                                                              X 党派問わず論拠や目的変数としてよく引用されるものを便宜上ここに配置 X-1 男女の自殺率の比較 X-2 男女の生涯未婚率の比較 X-3 結婚相談所やマッチングサービスにおけるマッチング成立の影響変数 X-4 国家間比較や年代比較における、男女平等指数と生涯未婚率男女差・自殺率差の相関性 X-5 男女・雌雄の生物学的差異や進化論的考察 X-6 社会的な「男らしさ」規範の存在 X-7 養育権の取りやすさにおける男女の偏り、シングルマザーとシングルファザーの数の差 X-8 男女の自殺未遂率の比較 X-9 出生率、出生率への影響変数としての男女平等指数、出生率の国家間比較 X-10 男女平等指数自体の統計的問題点の指摘 X-11 幸福度の自認に関する統計の男女比較 X-12 男女の所得の比較、管理職の男女比率 X-13 STEM教育に関する男女比較 A 男性固有の社会的圧力はあるし問題だよ派(

                                                                                弱者男性論マップ - yatimasan
                                                                              • インタビュー:21世紀のサイバネティクス——ユク・ホイ『再帰性と偶然性』をめぐって - Research Network for Philosophy and Technology

                                                                                インタビュー:21世紀のためのサイバネティクス——ユク・ホイ『再帰性と偶然性』をめぐって 出典:E-flux Journal #102(2019年9月) URL = https://www.e-flux.com/journal/102/282271/cybernetics-for-the-twenty-first-century-an-interview-with-philosopher-yuk-hui/ 訳:伊勢康平 新著『再帰性と偶然性』(2019年)のなかで、香港の哲学者ユク・ホイは、再帰性とは単なる機械的反復ではないと主張している。かれは「規範からの不規則な逸脱」に関心をもち、新生気論者〔neovitalist〕とでも言うべき立場を築いている。これは、ロボットには生命がある(あるいはやがて生命をもつだろう)というような、昨今の大衆文化のなかで有力な見方を乗り越えるものだ。「器官学」

                                                                                  インタビュー:21世紀のサイバネティクス——ユク・ホイ『再帰性と偶然性』をめぐって - Research Network for Philosophy and Technology
                                                                                • 書評 「進化政治学と戦争」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                                                                                  進化政治学と戦争 自然科学と社会科学の統合に向けて 作者:伊藤 隆太芙蓉書房出版Amazon 本書は社会科学と自然科学のコンシリエンスを追求する進化政治学者伊藤隆太の2冊目の著書になり,進化政治学とはどのような営みなのか,そしてそれは戦争についてどう説明するかを扱っている.基本的に政治学の中の古典的リアリズムの立場を進化生物学,進化心理学で基礎づけるという試みで,具体的テーマとしては戦争原因が取り上げられ,ヒトの進化適応から説明する仮説を提示するものになる. 序章 進化政治学と社会科学の科学的発展 序章では進化政治学とは何かが解説される.進化政治学は(それまでの社会科学の暗黙的前提であった)心身二元論,高貴な野蛮人,ブランクスレートによらず,進化生物学*1,進化心理学とのコンシリエンスを目指す政治学ということになる.そして先駆者たち(マクデーモット,ジョンソン,セイヤーなど)の業績*2が簡

                                                                                    書評 「進化政治学と戦争」 - shorebird 進化心理学中心の書評など