リーガル・ハイ第9話 「…かつてこの地は、一面に桑畑が広がっていたそうですよ。どの家でも蚕を飼っていたからだ。それはそれは美しい絹を紡いだそうです。それを讃えた人々は、いつしかこの地を絹美と呼ぶようになりました。 養蚕業が衰退してからは稲作に転じました。日本酒に適した素晴らしい米を作ったそうですが、政府の農地改革によってそれも衰退した。その後はこれと言った産業もなく、過疎化の一途を辿りました。市町村合併を繰り返し、補助金で凌ぎました。 5年前に化学工場がやって来ましたねぇ、反対運動をしてみたらお小遣いが貰えた。多くは農業すら放棄した。ふれあいセンターなどと言う中身の無い立派な箱物も建てて貰えた。使えもしない光ファイバーも引いて貰えた。ありがたいですねぇ。 絹美と言う古臭い名前を捨てたら南モンブラン市と言うファッショナブルな名前になりました。なんてナウでヤングでトレンディなんで