「学歴なんか関係ない」といくら言ったところで、学歴により就くことのできる職業も違えば、賃金にも差があるのが現実。また、社会人になると同業者や同じような人生を歩んできた人々とのコミュニケーションが多くなり、それ以外の人々がどんな生活を送り、何を考えているかについては無関心になりがちだ。大卒と非大卒の人生が別々のものになりはじめた現代日本社会では、特に若年非大卒の男性たちが多大なリスクにさらされているという。『日本の分断 切り離される非大卒若者たち』(光文社新書)を上梓した計量社会学が専門で、大阪大学大学院人間科学研究科、吉川徹教授に日本における学歴の意味や、学歴分断社会の現状、そして非大卒の若者たちに忍び寄るリスクについて話を聞いた。 ――日本社会で学歴が持つ意味を一言で言い表すとどんな言葉になるでしょうか? 吉川:「自己責任だとみなされているがゆえに、もっとも重視されるアイデンティティ」で
朝から夜まで総理を追いかけている、政治部1年目の若手記者が取材した内容を毎日提供します。
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