「セッション」98点(100点満点中) 監督:デイミアン・チャゼル 出演:マイルズ・テラー J・K・シモンズ 怪物の覚醒 若い映画作家が実体験を元にした映画を作るのは正しい。17歳で脚本を書いた監督作がカンヌ正式出品を果たした天才グザヴィエ・ドランも「自分のわかることだけを撮る」といっている。若者は、無理な背伸びさえしなければそのエネルギーと勢いを空回りさせないで、すごいものを生み出す可能性を常に持っている。 名門音楽学校で、カリスマ教授フレッチャー(J・K・シモンズ)のバンドに参加することに成功したニーマン(マイルズ・テラー)。だが彼は、そこでフレッチャーの恐るべきサディスティックな指導に直面することになる。はたしてそのしごきの先には、ニーマンが望む成功への道があるのだろうか。それ以前に、この異様なスパルタ教育に彼はついていけるのだろうか。 85年生まれのデイミアン・チャゼル監督はまだ3