西尾幹二氏『GHQ焚書図書開封』シリーズ 第二次大戦のあとGHQ(連合国軍総司令部)が日本に進駐してきて、市場に流通していた多くの書物やパンフレットなど7千数百点を没収・廃棄して、戦後の日本人に読めなくさせたことが知られるようになったことは西尾幹二氏の貢献が非常に大きい。氏の『GHQ焚書図書開封』シリーズは2008年から8年間にわたり12巻が徳間書店から刊行され、私自身この本を実際に読むまでは、戦争を讃美したり、戦意を高揚させる本の多くが焚書されたイメージでいたのだが、実際に読んでみて、戦勝国にとって都合の悪い真実を記した書物が大量に、GHQによって没収されたことがわかってきた。 焚書された本を調べてみると、外国人の著作も少なくなく、数字だけの統計資料なども廃棄されている。もしこのような事実の多くが日本人に広く知られていたならばどうなっていたかを考えることによって、彼らが多くの書物を焚書に