NHKテレビの大河ドラマ『青天を衝け』が終わった。最後は日本近代史を駆け足で追っかけた感じでいささかあわただしかった。そのせいか、ソウルで見ていて主人公・渋沢栄一の韓国などアジアとのかかわりはほとんどカットされていたように思う。 ただ、盟友・伊藤博文が旧満州・ハルビンで韓国の独立運動家に暗殺された話は、さりげなく(?)登場していた。日韓関係の〝暗〟に当たる部分だが、それなら渋沢の韓国近代化への寄与という〝明〟も出してほしかった。 渋沢は生涯で3回、韓国を訪れ韓国皇帝にも会っている。韓国最初の紙幣発行や最初の鉄道開通は渋沢の手になる。そしてドラマの最終回近くで渋沢が生涯手がけた企業名が一瞬、ズラッと画面に登場したが、その中に「京都織物」の名前があった。