彼が「京アニクオリティ」の始祖だとか、絶対妥協を許さなかったとか、シナリオ無視しろ!とかいう話は散々したので、他の話を。 『MUNTO』の続編を作ろうという話になった時だ。前作は僕はとても大好きな、上出来の作品だと思った(今も思っている)のだが、やっぱり完全なインディーズで、全然話題にならなかった。 特にストーリーが難解だ!訳わかんね!と周りから言われ、次は外から脚本家を招聘することになった。僕は演出補佐として、まぁちょっとずつ茶々を入れる役に徹した。 しかし師匠と脚本家の息が全然合わない。 師匠も、議論になるとめっぽう弱い人で、その場では「いいですねぇ」と言ってしまうが、終わった後で僕と個人的に話すると「ダメだー!」とうなだれてしまう。 脚本家の方もどっちもどっちだった。打ち合わせで彼が語ったアイディアは凄く生き生きしてていいのに、シナリオとしてあがったものにはそのアイディアは欠片もなく