小型機が墜落した現場は空き地となり、雑草が生い茂っている。隣の住宅には焼け焦げた跡が残る=東京都調布市で、深津誠撮影 東京都調布市の住宅地に小型プロペラ機が墜落して8人が死傷した事故は26日で発生から1年になる。「事故を思い出したくない」。現場周辺の住民たちは悲惨な事故の記憶に今も苦しんでいる。警視庁と国の運輸安全委員会が事故原因を調べているが、特定にはいたっていない。事故機が離陸した調布飛行場では自家用機の飛行自粛が続いている。 「あのエンジン音が耳に残っている」。現場近くに住む60代の女性は話す。異様に大きなエンジン音に「低空を飛んでいる」と感じた直後、ごう音が響いた。外を見ると火柱が上がっていた。「今も飛行機のエンジン音を聞くと思い出す」