明治は４日、英北部スコットランドに古くから伝わるキャンディーをイメージして１９７１年に発売した「チェルシー」の出荷を月内にやめると明らかにした。店頭からなくなり次第、販売を終える。販売低迷が理由で、半世紀余りの歴史に幕を下ろす。 濃厚なバター風味が特徴で、「あなたにもチェルシーあげたい」というフレーズのＣＭでも知られた。明治によると、売上高は２００２年度に約２５億円あったが、２２年度には約５億円に減少していた。

病院で使用されている器具を用いて、実践的な指導を受ける千里金蘭大学の学生たち千里金蘭大学（大阪府吹田市）が、看護師や管理栄養士を目指す学生を対象として、医療現場での栄養管理を正しく身に付ける教育に力を入れている。昨年4月、臨床栄養の第一人者として知られる井上善文博士が栄養学部の特別教授に就任。医療機器メーカーの協力を得て、病院で使用されている器具を学生たちが体験するなど、実践的な指導に取り組んでいる。 看護師、管理栄養士めざす学生に実践教育医療現場では、食欲がない、飲み込めないといった状態の患者が少なくない。そのような場合、点滴で静脈を通じて輸液を投与する「静脈栄養」、鼻などから消化器へカテーテルを挿入して栄養剤を送り込む「経腸栄養」などの方法がある。手術で胃に穴を開けてカテーテルを設置する「胃瘻」も経腸栄養の一種だ。いずれも誤挿入や感染対策など注意すべき点が多い。 これまで長く臨床栄養に

声優の佐々木望さん（©nozomusasaki.com）仕事を続けながら４０代後半で東京大学に合格、令和２年に法学部を卒業しました。１８歳で上京し、２０歳頃に声優の世界に入ってから声の仕事を続けてきましたが、声と演技と英語の勉強をするうちに大学で学びたくなり、思い切って受験してみようと決心しました。 きっかけは３０代でかかった重度の声帯炎。仕事を休まないまま負担のかかる発声法を続けていたら悪化し「このままでは声が出せなくなる」と医師に言われました。声優生命にかかわる深刻な状況でした。 発声法を変えないと再発の恐れがあると分かり、発声と演技を基礎から学び直そうと国内外の本や文献を読んで勉強しました。英語で書かれたものもありました。もともと英語は好きだったのと、声や演技についてもっと知りたい一心で、夢中で勉強しました。 声が回復し、心身共に余裕が出てくると、今度は英語自体もしっかり勉強したくな

東京五輪の卓球混合ダブルス決勝。伊藤美誠とのペアで金メダルを獲得した水谷隼＝東京体育館（松永渉平撮影） 初めて水谷隼（じゅん）にインタビューしたのは、彼がまだ１６歳のときである。 写真集『ペルソナ』で国際的な評価を得た鬼海弘雄さんが１０代のアスリートのポートレートを撮影し、僕が短い拙文を添える光文社『バーサス』の連載企画９人目の取材対象として編集部がピックアップしてくれたのだ。 すでに海外の卓球関係者から「ワルドナーの再来」と最大級の賛辞を贈られていた逸材は全日本選手権を終え、留学先のドイツへ帰国する直前だった。 成田空港近くの理髪店で毛先を少し染めてきた内気そうな少年は「足りないのは経験って言われるけど、僕は５歳のときから１１年も卓球をやってきたんです」と、ぶっきらぼうな口調で言った。おっとりした風貌と鼻っ柱の強さとのギャップに戸惑ったが、カメラを向けていた鬼海さんが「ちょっと反抗的な目

静岡おでん＝東京・銀座の「銀座　乃だや」（酒巻俊介撮影）真っ黒なダシが特徴の「ご当地おでん」です。牛スジや豚モツなどの肉からとったダシを毎日継ぎ足しながら煮込んでいくため、おでんのタネにさまざまな旨味がしみこんでいます。 タネが１本ずつ串に刺さっていて、自分の好きなタネを皿にとってだし粉（削り粉）や青のりをふりかけ、味噌やカラシをつけて食べるのが一般的なスタイルです。代表的なタネとして知られる 「黒はんぺん」は、イワシやアジを骨ごとすり身にして、ゆでたものです。