「微粒子分散系」などと言うと、何やら難しいもののように聞こえますが、要するに、固体や液体の小さな粒子が液体(気体や固体の場合もなくはないですが)の中に混ざっているもののことです。こういう目で周囲を見ると、いたるところに分散系があることに気付きます。冷蔵庫を開けると、(たぶん)牛乳が入っていますね。これは脂肪の粒子が水に分散したものです。マヨネーズもあるでしょう。これも油の粒子が酢や水が混ざった液の中に分散したものです。バターやマーガリンは逆に、水系の粒が油に分散しています。ドレッシングの類も、水系の部分と油系の部分が互いに分散しています(分散が悪くて、放っておくと分離するものも多いですが)。化粧品や塗り薬でクリーム状のものは、大抵、油系の粒が水に分散したものです。自転車のベアリングの潤滑などに使われるグリースでは、油の中に粘度を高める薬剤や水が分散しています。これらの例は液体中に液体粒子が