堀さん:正直なところ僕はデザインのことはよくわからなくて。でもせっかくこうした機会をいただけたので、自分なりに考えてみたんです。ご紹介いただいた森さんをはじめとして、デザインに関わる方々からインプロ(即興演劇)を面白がってもらえることも多くて、それもなぜなんだろうと不思議でした。 僕が見つけた仮説は「UXを考えることは 『関係性』を考えること」。例えば、もののデザインを考えるときは色や形について考えるのが一般的だと思います。でもUXの視点で考え始めると、ものと人、あるいは空間と人がどう関わるかという関係性の話になる。 それはすごく演劇的な思考でもあると思います。絵画が色や線、音楽が音やリズムの芸術だとすると、演劇は関係性の芸術です。ある人とある人がいて、その人たちの間で何かが起きる。キャラクター単体ではなく、置かれた状況や不意の出会いによりそのキャラクターが色々なものとの関係性を構築してい