昨日、塗り絵をしながら思い出した。黙々と鉛筆を動かしていると、思いがけないことを思い出す。 息子がまだ幼稚園だった頃、お受験を考えている友達のママにお絵かき教室の体験に一緒に行ってと頼まれた。 無料だというので、気楽に息子を連れて彼女の息子さんと四人で行ってみた。 手ぶらでよいと言われて教室に入ってみると、小さな子供用の机の上にプリントと色サインペンのセットが置かれていた。 「くまさんの描き方を説明します。」 先生は、幼稚園の先生みたいに、「は〜い、いいかな?よく見ててね」なんて言い方はしない。大人と話すように話しながらホワイトボードに描き始めた。まず、頭を描いてください。お時間がなくなってしまったとき、頭がかけていれば、だいたいわかります。受験会場での心得を挟みながら教えるのは、私が思っていたお絵かき教室とはだいぶ違った。 「では。今度はみなさんに描いてもらいます。今言ったような順番と、