コロナ禍はテレワークを一気に普及させた。だが、世間にはテレワークに適さない仕事もたくさんある。文筆家の御田寺圭氏は「テレワークのできる高所得層の暮らしを、テレワークのできない低所得層が支えている。このままでは格差と分断が加速するだけだ」と指摘する——。 オフィス街の喧騒は、二度と戻らないだろう 新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言が発令されたのは2020年4月7日のことだ。この数カ月で社会は一変した。去年までの街角の映像を見ると、大勢の人が入り乱れた雑踏のなか、ほとんどだれもマスクを着用していない。その光景にむしろ違和感や非現実感を覚えてしまうほど、私たちはいまの「新しい生活様式」にすっかり順応してしまっている。 「新しい生活様式」のひとつとして、市民社会で一気に普及していったのが「テレワーク(リモートワーク)」であった。大手企業を中心として、自宅から仕事を行う新しい働き方が広ま
![「日本中テレワークすればいい」と思っている人に伝えたいこと その「しわ寄せ」はだれに向かうのか](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/314f1b7b693a6c0ee1d76ce1d7dac41a7a4bfd63/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fpresident.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Ff%2F1%2F1200wm%2Fimg_f1af685eafd07c691a02a5de64640d451005257.jpg)