戦時下に発生した東南海地震戦争末期、1944年12月7日午後1時36分に、マグニチュード7.9の昭和東南海地震が発生しました。典型的な南海トラフ地震で、紀伊半島沖から遠州灘を震源域とした南海トラフの東側の一部が活動した地震です。2年後の1946年12月21日午前4時19分には、南海トラフの西側でマグニチュード8.0の昭和南海地震が発生しました。ちなみに、昭和の東南海地震と南海地震は過去の南海トラフ地震と比べ、やや小ぶりな地震でした。東南海地震では、1854年安政東海地震で活動した駿河トラフには震源域が及ばず空白域として残ったという考え方に基づいて、1978年に想定東海地震説に基づく大規模地震対策特別措置法が制定されました。 東南海地震の主な被害強い揺れによる被害は、愛知県、静岡県、三重県の3県に集中し、津波による被害は三重県の海岸が顕著でした。戦時下の地震で、厳しい情報統制があったため、被
