本日、大東亜戦争終結から八十年を迎えました。 あの戦争の記憶をたしかに持つ国民はごく僅かとなりました。終戦当時、成人であった人が百歳を超える歳月が過ぎ、大東亜戦争はすでに歴史となったと言えます。ただし、惨禍を繰り返さないために、あの戦争がいかに始められたかを総括する必要がありますが、日本政府はこれを避けてきたとも言えます。 大東亜戦争の直接の原因は、昭和十六年八月のアメリカからの石油の全面禁輸です。当時、日本が全消費量の八十パーセントを頼っていたアメリカの石油を止められるということは、国としての「死」を意味しました。このとき石油備蓄がどれくらいあったか正確なところは不明ですが、仮に半年分あったとしても昭和十七年の二月には日本の経済活動はほとんど途絶えることとなったでしょう。当然アメリカ政府はこのことをわかっていました。 日本が「死」を回避するには、アメリカから突きつけられたハルノートの要求
