法務省は10日、戸籍上は「生存」になっているのに所在が不明の100歳以上の高齢者が、全国で23万4354人確認されたとの調査結果を発表した。 このうち120歳以上は7万7118人、150歳以上も884人に上った。 同省が8月末、全国の市区町村に対し、100歳以上で、戸籍の付票に現住所の記載がない人数を回答するよう求めた。全戸籍の9割に当たる約4743万件が調査対象になった。都道府県別で100歳以上の所在不明者が多かったのは、東京(2万2877人)、大阪(1万8986人)、兵庫(1万1016人)の順。 付票は戸籍の付属書類で、転居後、住民登録が行われるとその住所が記載される。死亡届が出されていない一方、住民登録が抹消された連絡があった場合などに住所が不記載になる。戸籍は年金受給など行政サービスの基データではないため、法務省民事局は「行政上の問題は発生しない」としている。同省は、120歳以上の
高齢者の所在不明問題に関連して、江戸時代生まれの人たちが戸籍上で「生存」している事態が各地で次々と明るみに出ている。27日には、日本最高齢記録をはるかに超す「200歳」の男性まで判明した。なぜ、こんな珍事が続くのか。 27日午前、玄界灘に浮かぶ壱岐島。ここにある長崎県壱岐市役所の市民福祉課に、驚きが広がった。 各地で戸籍上「生存」する高齢者が相次いでいるのを受け、同市内の戸籍を調べたところ、100歳以上で現住所の記録がない人の生年月日の中に、見慣れない元号があった。 「文化7年」。月日の記載はない。西暦に換算してみると1810年だった。生存していれば、今年で200歳になる男性だった。 山口県防府市出身では「186歳」の男性が見つかった。文政7(1824)年7月10日生まれ。生きていれば186歳だ。江戸幕府13代将軍の徳川家定と同い年にあたる。 なぜ、こんなことが起きるのか。 戸
福島県いわき市平下荒川の住宅で、生きていれば102歳になる渡辺みちさんとみられる白骨体が見つかった事件で、県警いわき中央署は28日夜、渡辺さんの五女で、住所不定、無職の愛子容疑者(70)を詐欺の疑いで逮捕した。 逮捕容疑は07年9月10日、いわき市に対し、みちさんが生きていると虚偽の申し立てをして、100歳の敬老祝い金30万円をだまし取ったとしている。同署によると、愛子容疑者は「母親は96年に亡くなっていた。祝い金は生活費に使いたかった」などと供述しているという。 みちさんとみられる白骨体は今月24日、自宅の市営住宅1階の押し入れで布団にくるまれた状態で発見された。同署によると、愛子容疑者はその直前から行方が分からなくなっていたが、28日昼ごろ、同署に出頭して容疑を認めたという。 みちさんには、老齢福祉年金などの年金も支給されていた。【金寿英】
米ニューヨーク・マンハッタンの病院に20年以上入院していた104歳の女性資産家の行方が確認できず騒動になっている。資産管理担当の弁護士は「彼女は元気に生きている」と主張するが、入院先の病院にも自宅にもいない。AP通信などが28日までに伝えた。 地元の検察当局は、女性の約5億ドル(約426億円)相当の資産を管理するこの弁護士と会計士らを捜査。弁護士側は「適切に行われていると確認されるはずだ」と主張している。 この女性はヒューゲット・クラークさん。1人暮らしをしていたが、20年以上前に救急搬送されて以来、自宅には戻っていない。その後、親族がクラークさんと面会しようとしても弁護士が拒否するようになった。 地元紙の記者がクラークさんの病室を捜し出したが、看護助手が急いでドアを閉め「ここにはいない」と話したという。(共同)
76歳以上1233万人を調査…返信なければ年金差し止めへ 高齢者不明問題について、長妻昭厚生労働相は27日の閣議後記者会見で、後期高齢者医療制度を基に医療機関への受診状況を調べ、所在が確認できない上に年金を受給している場合は、遅くとも来年2月までに年金の支給を差し止めると発表した。 後期高齢者医療制度は75歳以上が加入。1年間に1度も医療機関にかかっていない場合は、都道府県単位の広域連合から情報提供を受ける。調査対象は加入1年後の76歳以上になるため、約1233万人。 年金の「現況申告書」を郵送し、2カ月以内に返信がない場合は、本人の生存が確認できるまで支給を一時差し止める。現況申告書の郵送は早くても11月ごろの見通し。 既に厚労省と自治体の調査で行方不明の可能性があるとされた年金受給者計47人に対しては、来週にも申告書を郵送。生存が確認できなければ10月支給分から差し止める。
死亡者や行方不明の可能性がある人23人に年金が支給されていたことが判明した今回のサンプル調査。事態を重く見た長妻昭厚生労働相は今年度中にも再発防止策を講じる意向を示した。しかし、なぜ死者や所在不明者に年金が支払われ続けるのだろうか。 厚労省によると、年金受給者が死亡した場合は、役所と日本年金機構の両方に死亡届を出すことになっている。ただ、機構は住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)と照合しているため、役所に死亡届が出されれば、機構に届けが出ていなくても支給は自動的に止められる。 しかし、住基ネットとの照合を始めたのは平成18年。それ以前に死亡したケースでは、照合ができないため「悪意のある第三者が『現況届』を出せば年金を受け取ることは可能」(厚労省)だ。今回の死亡例も、11年12月に死亡していたが「現況届」は毎年出されていた。 施設入居者など、住民票と実際の居住地が異なる受給者の場合
戸籍上「生存」している高齢者が相次いで確認されている問題で、長崎県壱岐市で、今年で200歳になる男性が戸籍上は生きている状態にあることがわかった。同市によると、1810(文化7)年生まれで、月日の記載はないという。薩摩藩の第11代藩主、島津斉彬(なりあきら)の1歳年下にあたる。1810年は、フランスでナポレオンが皇帝として在位していた時代で、ハワイではカメハメハ大王が全島を統一した。
秋田県能代市で、1840(天保11)年生まれの男性の戸籍が残っていることが27日、分かった。生きていれば170歳。同市は戸籍があるが所在不明の100歳以上が、ほかにも472人いるとしている。 秋田県にはこのほか、6市3町に100歳以上の高齢者約670人の戸籍が残っていることが判明。いずれのケースも住民登録や外国人登録はなく、自治体は法務局と協議して削除の手続きを進める方針。 また、愛媛県四国中央市では、158歳の男性の戸籍が残っていることが分かった。 同市によると、男性は1852(嘉永5)年生まれ。住民登録をしておらず、年金も受け取っていない。 同市ではこの男性を含め、120歳以上の戸籍が305人分残っており、確認を急いでいる。 さらに青森市に1826(文政9)年生まれの女性の戸籍が残っていることが、分かった。生きていれば184歳。市によると、ほかにも所在不明の100歳以上の高齢者約800
【ローマ=南島信也】財政危機に陥ったギリシャで、政府が年金の抜本的な見直し作業に入ったところ、台帳上では110歳以上になっている321人以上がすでに死亡していたことが判明し、こうした対象者らに年間約1億ユーロ(約107億円)もの年金を支給し続けてきたことが分かった。今後の調査でさらに増える可能性があるという。 支払った年金が銀行口座にそのまま残っていたケースもあったが、多くの場合は親族らが引き出していた。ギリシャ政府の労働省は、詐欺容疑で告発する方針という。 ギリシャでは、手厚い年金制度が財政破綻(はたん)の一因となった。国民への年金の支払いが掛け金の3倍となり、国庫から年金基金への補填(ほてん)額が、2009年は158億ユーロ(約1兆7千億円)と多額になっている。 このため、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)から総額1100億ユーロ(約11兆8千億円)の融資を受ける条件として
ギリシャ・アテネ(Athens)市内の市場で買い物をする老夫婦(2010年5月12日撮影、資料写真)。(c)AFP/Filippo MONTEFORTE 【8月27日 AFP】巨大な財政赤字を抱えるギリシャで、すでに死亡している110歳以上の高齢者300人あまりに年金を支給していたことが明らかになった。労働・社会保障省が25日、公表した。 年金を受給している110歳以上の高齢者、約500人について調べたところ、うち300人以上が既に死亡していたことが判明したという。振り込まれた年金は、そのまま手付かずで口座に残されている例もあったが、遺族が引き出しているケースも確認されたという。 ギリシャは医療費の過剰請求など国費の無駄遣いが原因で深刻な財政危機に陥っており、政府は年金不正受給の取締りで、年間8000万~1億ユーロ(約86億~107億円)規模の歳出削減を達成できると期待している。(c)AF
秋田県能代市で、1840(天保11)年生まれの男性の戸籍が残っていることが27日、分かった。生きていれば170歳。同市は戸籍があるが所在不明の100歳以上が、ほかにも472人いるとしている。 秋田県にはこのほか、6市3町に100歳以上の高齢者約670人の戸籍が残っていることが判明。いずれのケースも住民登録や外国人登録はなく、自治体は法務局と協議して削除の手続きを進める方針。
高齢者の所在不明問題で、住民票の住所と実際の住所が違う85歳以上の年金受給者のうち、死亡したり生存確認できない人が推計約800人に上ることが27日、厚生労働省のサンプル調査で分かった。厚労省は不正が判明した場合、時効が成立していない支払い分については受け取っていた親族らに返還を求める方針だ。 サンプル調査は年金受給者約4000万人のうち、住民票の住所と年金記録の住所が異なるため「現況届」を提出している85歳以上の2万7000人を対象に無作為抽出した。 調査した770人のうち死亡が判明した人は48人で、このうち47人は既に年金を止められていたが、1人は受給が続いていた。生存が確認できず行方不明の可能性のある人が27人で、うち22人には支給が続いていた。生存確認できなかった受給者は計23人(3%)で、全国に生存が確認できない受給者が800人いると推計される。 死亡が判明した1人は大阪府内の男性
東京都足立区で戸籍上111歳の加藤宗現(そうげん)さんの白骨遺体が見つかった事件で、加藤さんの妻の遺族共済年金約915万円を不正に受け取ったとして、警視庁は27日、長女の真子(みちこ)容疑者(81)を詐欺容疑で逮捕した。孫娘(53)についても逮捕する方針。 各地で相次ぐ高齢者所在不明問題のきっかけとなった加藤さんの事件は刑事事件に至った。 捜査関係者によると、真子容疑者らは、加藤さんが死亡し受給資格がないのに、加藤さんが生きていると装い、2004年10月分から今年6月分の遺族共済年金計約915万円を公立学校共済組合から受け取り、詐取した疑いがある。 加藤さんは1978年11月ごろ、「即身成仏したい」と自宅の部屋に閉じこもり、そのまま死亡したとみられる。警視庁が今年7月28日、白骨化した加藤さんの遺体を発見した。
山口県防府市は26日、文政7(1824)年生まれで、存命していれば186歳になる男性の戸籍が残っていたと明らかにした。 市は戸籍削除の手続きを進めるとみられる。 1824年は、第11代将軍徳川家斉の時代。前年に来日したドイツ人医師シーボルトが長崎郊外に鳴滝塾を設立した。防府市の男性は勝海舟の1歳年下で、西郷隆盛より3歳年上に当たる。
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