梅雨前線に湿った空気が流れ込んだ影響で、九州北部や中国地方は5日、記録的な大雨となった。気象庁は福岡、大分、島根各県に大雨特別警報を出した。福岡県警などによると、朝倉市や大分県日田市などで11人の安否がわかっていない。孤立した住民からの通報も相次ぎ、福岡、大分両県は自衛隊に災害派遣を要請した。 気象庁によると、朝倉市で5日午後3時38分までの1時間に観測史上最高となる129・5ミリの雨を記録。日田市では午後6時44分までの1時間に87・5ミリを記録した。3時間雨量でも5日午後、朝倉市で261ミリ、日田市で186ミリと観測史上最高の値を記録した。東シナ海から湿った空気が流れ込み、積乱雲が次々と発生する「線状降水帯」ができたためという。 数十年に一度の降雨量になる大雨が予想されるときに出される特別警報は、大分県内の15市町に午後7時55分、福岡県内の16市町村に午後5時51分に出された。福岡県