中国が23日から行った台湾周辺での大規模な軍事演習の狙いや日本がとるべき対処について、防衛省防衛研究所の増田雅之中国研究室長(現代中国外交・安全保障政策)に聞いた。 今回の軍事演習は、台湾の頼清徳総統の誕生と頼氏の就任演説に対する中国の回答であり、台湾に向けた直接的なメッセージだ。演習の区域や内容を考慮すると、2022年8月にペロシ米下院議長(当時)が訪台した直後の演習などと比べ、米国を牽制(けんせい)するための要素は少ないといえる。 ただ、中国軍が今回の演習を「連合利剣-2024A」と名付けたことに注意しなければならない。今年中にB、Cがあり、25年以降も続けることを示唆している。 中国側がより烈度の強い演習を繰り返せば、不測の事態が起きるリスクは高まる。中台が衝突すれば米軍が出てくることが想定され、日本も事態認定をして米軍を後方支援するなど、無関係ではいられなくなる。 日本は、中国に台