「映画界にとって自信を持てた1年だったと思う」 1月下旬、都内で開催された日本映画製作者連盟の新年記者発表会の席上で、同連盟会長の岡田裕介・東映会長は、昨年の映画業界をそう振り返った。 興行収入は2355億円と、これまで最高だった2010年の2207億円を大きく上回った。最大の牽引役は新海誠監督のアニメ作品「君の名は。」だ。1月時点で歴代4位となる235億円超の興収に達した。公開は昨年の8月末だが、今なお上映中で興収ランキングの上位に顔を出す。歴代3位の「アナと雪の女王」(興収255億円)を超える可能性は高い。 東宝の島谷能成社長は、大ヒットにつながった要因を「若者が作品の魅力を評価して、SNSで拡散してくれたことが大きい」と分析する。 2016年は10億円超のヒット作が61本 さらにエヴァンゲリオンを手掛けた庵野秀明氏が脚本・総監督を務めた「シン・ゴジラ」はゴジラシリーズとしては最高の興