アメリカ政府の高官は、ロシアがシリアで実施している空爆のおよそ90%が、アメリカが支持する穏健派の反政府勢力を標的にしたもので民間人にも死者が出ていると非難しました。 これについてアメリカ国務省のパターソン次官補は4日、議会下院の外交委員会で証言し、「これまでのところ、攻撃対象の85%から90%が穏健派の反政府勢力で、攻撃によって民間人も殺害している」と述べ、空爆の対象のほとんどがISではなく、アメリカが支持する穏健派の反政府勢力だと非難しました。そのうえでパターソン次官補は「ロシアの最大の目的がアサド政権を守ることであるのは明らかだ」と指摘しました。 シリア情勢を巡っては、アメリカとロシア、それに中東やヨーロッパの各国が内戦の終結を目指して協議しています。しかし、穏健派の反政府勢力を支援し、アサド大統領の退陣を求めるアメリカやヨーロッパと、アサド政権を支援するロシアやイランとの意見が対立