静岡県清水市(現・静岡市清水区)で、1966年にみそ製造会社の専務一家4人が殺された事件で死刑判決が確定した袴田巌さん(77)。第二次再審請求は、静岡地裁が証拠130点の開示を検察側に勧告するなどの前進が見られるが、肝心の袴田さんの状況が明らかでない。姉の秀子さんすら面会できなくなって3年近くになる、という。だが、その姉を後見人にするための申し立てが、鑑定も行われないまま東京家裁(小西洋家事審判官)、東京高裁(園尾隆司裁判長、綿引穣裁判官、吉田尚弘裁判官)と相次いで却下された。支援者らは7月18日、両裁判所に抗議するとともに、最高裁に対して、審判を差し戻すように求めた。 重い認知症に…袴田巌さんの姉秀子さん袴田さんは、長い拘禁生活の間に、精神に変調を来した。秀子さんが面会に訪れても、本人は房から出てこなくなり、東京拘置所からは「会いたくない」「用事はない」等の”伝言”が伝えられるのみ。秀子