「日本の歴代首相の中で誰がいちばん好きですか?」 と聞かれたら答えに詰まってしまうので、以下の条件をつけます。 「戦後の首相では」 この条件なら、真っ先に吉田茂の名前を思い浮かべます。 たぶん、これに同意する人も多いと思います。 有名な人物なので、私がくどくどと書くには及ばないですが、敗戦直後の国中が焼け野原になった日本を、それ以上に歴史始まって以来の敗戦ショックで、精神的に生きた屍状態になった日本人の復興を目指した首相であります。 終戦後の日本に君臨した、新しい「神」であるGHQのマッカーサーとも、イギリス仕込のクイーンズイングリッシュとブラックユーモアで対等に渡り合いました。あの時代にこの人がいたことは、ある意味日本の奇跡かもしれません。 しかし、その姿態度は傲慢不遜、口は辛口毒舌、気性が激しく頑固一徹。人に頭を下げるのが大嫌い。この頑固さは吉田の故郷土佐では「いごっそう」と言うそうで