小学4年生の頃にクラスメートの広井君宅へお邪魔した時のこと。もう一人の友人岡田君含めた3人でファミコンをしていると、広井君のお母さんが部屋のドアをノックして広井君を呼ぶ。ドアの外に耳を傾けると、広井君のお母さんが「これで焼き鳥でも買ってくれば?」とお金を渡していたようだ。地獄耳の僕はその言葉を聞き逃さず「よっしゃ焼き鳥喰えるぜ!」と心の中でガッツポーズ。 部屋に戻った広井君は得意気に「えー皆さんに良い報告があります」と、当時クラスの担任だった先生のモノマネで千円札を受け取ったこと、皆で焼き鳥を買いに行こうという発表をした。直前のやり取りを聞いていたので僕はやや冷静だったが、岡田君はゲームそっちのけで「マジで!?ありがとう!!」と年頃の少年らしく素直に喜んでいた。 ロード・トゥ・焼き鳥屋 普段、商店街で焼き鳥屋の前を後ろ髪を引かれながら通っていたが、今日は客だ。僕らは広井君の後ろに付き、「あ