はじめに 人口の高齢化は、日本でも、世界でも、急速に進んでいます。病院においても高齢の患者さんの占める割合が年々高くなってきています。わたしは総合病院で働く内科の臨床医ですが、近年、自分がこれまであまり経験することのなかった出来事に遭遇することが増えてきました。 病院は“病気を治す場所”として、体調を崩した方が次々に訪れます。医師としてのわたしの仕事は、病院を訪れる理由となったその人がおもちの病気を診断し、その治療を行うことです。医師や看護師は疾患の病態生理やその診断の方法、選択すべき治療の内容などについての教育を受けています。知識とともに自分たちの経験の蓄積もあり、その実践には自信をもっています。 しかし、患者さんが脆弱な高齢者である場合、疾患だけを治していても、その方の健康を取り戻すことはできないことを痛感するようになりました。たとえば、肺炎で10日間入院しているあいだに歩けなくなって
仏リヨン(Lyon)近郊リル・ダボー(l'Isle d'Abeau)にある医療施設でネックレスを作る自閉症の男性(2012年3月5日撮影、資料写真)。(c)AFP/JEAN-PHILIPPE KSIAZEK 【8月25日 AFP】自閉症の患者には、脳細胞が送受信する際の経路接続部にあたる「シナプス」が過剰に存在するとの研究論文がこのたび、米脳神経科学誌「ニューロン(Neuron)」に掲載された。この研究結果を足掛かりに、複合疾患である自閉症の治療法開発への道が開けるかもしれない。 自閉症患者の脳にシナプスが過剰に存在するのは、過剰形成ではなく、劣化した古い細胞を廃棄(刈り込み)する通常のプロセスが正常に機能しなくなった結果だという。 論文を発表した米コロンビア大学(Columbia University)の研究チームは、自閉症を再現する遺伝子組み換えマウスを用いた実験で、脳の「刈り込みメカ
今朝、Facebookで下記のメッセージを頂戴しました。 メッセージの主は、1950年生まれの男性。中堅の大学を卒業したあと、製造業で働いておられた様子です。 生活保護を語るのは難しいですね、正直、一生懸命働いて得られる収入が、生活保護費より安いことがより深刻な問題ではないかと思います。 母子家庭などで働かず、医療費ゼロ、学費ゼロ、これ以上何が必要なのでしょうか? きれいな洋服がほしいのでしょうか?自家用車がほしいのでしょうか? 東京23区に住まなければならない必要性は何でしょうか? 生活保護を受け取らず、より厳しい生活を送っておられる方のほうが多いのではないでしょうか? 健康で文化的な生活は、ある程度の努力があって初めて得られるものではないでしょうか? 自己紹介もなく、最初のひとことが「……ですね」という口調であることに、げんなりしました。 お答えする義務はないと思いますが、あまりにも典
純情無頼 小説阪東妻三郎 [著]高橋治著 ■花ある役者の魅力たっぷりと活写 “阪妻(ばんつま)”と言っても、もう若い人には通じないだろうな。阪東妻三郎のニック・ネームである。なに? そんな人知らないって? それじゃ、こう言えば分かるかな………[もっと読む] [評者]木田元(哲学者) [掲載]2002年03月31日 [ジャンル] 戦士たちの挽歌 [著]フレデリック・フォーサイス著 ■大ストーリー・テラーの面目躍如 ド・ゴール仏大統領暗殺未遂事件を緊迫したドキュメンタリー・タッチで描いてみせた『ジャッカルの日』、緊張した国際政治を背景に、元ナチスの強制収容所長をどこまでも追………[もっと読む] [評者]木田元(哲学者) [掲載]2002年02月24日 [ジャンル]
宗教情報センターの研究員の研究活動の成果や副産物の一部を、研究レポートの形で公開します。 不定期に掲載されます。 藤山みどり(宗教情報センター研究員) 2002年ごろに死者の話をすると眉を顰められたが、数年を経たのち変わり、特に東日本大震災の後は受け入れられるようになったと、末木文美士・国際日本文化研究センター教授はいう。その要因として、震災の影響のほかに、①死を身近に考えざるを得ない高齢者の増加、②葬儀を行ってきた仏教の危機、③家墓の在り方の否定、の3つを挙げている[1]。 報道を見ていても「死後の世界」や「死者」に関する話題が多くなっているようだ。そこで、遡って宗教記事データベースを見ながら、現代日本における「死後の世界」のトレンドの変化と「死後の世界」観の変化を辿っていく。 一.「死後の世界」のトレンドと報道 まず、「死」の学術研究の嚆矢とされるE・キューブラー・ロスの『死ぬ瞬間』の
【鼎談】 DSMと精神科臨床 DSM-IIIがもたらしたもの,DSM-5がめざすもの 高橋 三郎氏(埼玉江南病院長) 大野 裕氏(国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター長) 染矢 俊幸氏(新潟大学大学院医歯学総合研究科 教授・精神医学)=司会 米国精神医学会(APA)による「精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM)」が19年ぶりに全面改訂され,2013年5月,DSM-5として公開された。もともとは精神疾患の統計調査のため「疾病及び関連保健問題の国際統計分類(ICD)」の改訂に対応する形で出版されてきた DSMだが,ICD-9(76年)に続いて出版されたDSM-III(80年)にて明記された診断カテゴリー分類と操作的診断基準が,急速に世界の精神科臨床に浸透。82年には日本語版も訳出され,本邦の精神医学領域に大きなインパクトをもたらし,今や診断のスタンダードとして用いられるように
【寄稿】 “開かれた対話”がもたらす回復 フィンランド発,統合失調症患者への介入手法「オープンダイアローグ」とは 斎藤 環(筑波大学医学医療系保健医療学域 社会精神保健学教授) 薬物治療を行わなくても,めざましい成果が オープンダイアローグ(開かれた対話)とは,統合失調症患者への治療的介入の一手法である。北極圏に程近い,フィンランド・西ラップランド地方にあるケロプダス病院のスタッフたちを中心に,1980年代から開発と実践が続けられてきた。現在,この手法が国際的な注目を集めている。その主たる理由は,薬物治療を行わずに,極めて良好な治療成績を上げてきた実績があるからだ。 どれほど手の込んだ治療法かと身構えたくなるが,その手法は拍子抜けするほどシンプルである。発症直後の急性期,依頼があってから24時間以内に「専門家チーム」が結成され,クライアントの自宅に出向く。本人や家族,その他関係者が車座にな
「弱さ」について考えている。「弱さ」は美学的であると同時に政治的な主題、そこにおいて美学と政治が同じものになるような主題のひとつである。 たとえば今「集団的自衛権」の是非が云々される中で、「平和」「戦争をしない」という理想に訴えてそれに反対する主張の多くが——共感するか否かは別として——基本的に「弱く」響くのはなぜか?という問題がある。それはそうした主張が、日本が外国からの直接的攻撃に対する防衛以外には戦力を行使しない「弱い」国となることを選択しているからではない。平和主義の基本的な「弱さ」とは、その反対に「強い」国を目指す「強い」主張が一様に拠り所としている、ある感情的な機制を持っていない点に起因している。「強さ」を生み出す感情的機制とは何だろうか? ほとんどの人間は、一個の動物としては平和を好む(動物が破滅的な争いを避けるのは生き物としての自然だから)存在である。右翼やタカ派の政治家で
進捗が遅れてるだと? (以下、矢島金太郎風) 仕事ナメてんのか。 なんでそれが遅れてるか理解できてないだろ? この件に関しては何度でも怒るぞ。 とにかくまず「完成」させろ!! どこまで丁寧に仕事してるんだ? そんな細部まで完璧にやれといったか? 手触り? 高速、軽量化? 神は細部に宿る? 馬鹿野郎!! 1章だけ100点で、残り9章が0点だったら納品できねーんだよ!! だいたいそんなスピードじゃ、誰よりも先にお前が飽きるだろ!!! そんなやる気も感性も鈍った状態で完成にたどりつけるか!! まず、10点で10章分作れ!!! 島本和彦も言ってるだろ!! 「クオリティ」は次回作で上げろ!! いきなり「ガンダム」作りたいとか 実力に合わない妄想言ってんじゃねえよ!! ガンダムの前身に「無敵超人ザンボット3」があんだよ! 勇者ライディーンがあんだよ! トリトンは原作改変! なによりもコンテ千本切りだ!
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待望の改訂第3版が出版 家庭医のバイブルになりつつある名著、Patient-Centered Medicine *1 の第3版が出版されました。何と、初版からもうすぐ20年、旧版からでも10年以上経過しているとは・・・時が経つのは早いものです。 Patient-Centered Medicine: Transforming the Clinical Method (Patientcentered Care Series) 作者: Stewart,Brown,Weston,Mcwhinney 出版社/メーカー: Radcliffe Medical Press 発売日: 2014/04/30 メディア: ペーパーバック この商品を含むブログを見る 洗練された手法についてはここで語るまでもありません。ぜひ原著を手にしてみてください。 私もこの新版はまだ手にしたばかりで、これから改訂部分をじっくり
5月25日に起こったAKB48握手会事件。 「有名税」といった揶揄は論外だが、「接触ビジネスの功罪」というのも違う。 今回のこの事件は、たまたま握手会会場で起こってしまった通り魔事件だ。コンサート会場や街頭で起こっていたとしてもおかしくなかった。もちろん、握手会のシステムは今後変更せざるをえないだろうが、それは「接触ビジネスが悪い」からではない。 突然振るわれたこの理不尽な暴力に、48グループのメンバーたちは怒り傷ついている。これまで彼女たちは、さまざまな理不尽さに翻弄されてきた。つらい経験をして、それを乗り越えたときに「物語」になり、成長する……それが48グループの特徴ともいえる。 けれど今回は全くタイプが異なる。「AKB48なら誰でもよかった」と無差別に傷つけられる理不尽さは、アイドルが成長するのにまったく必要のないことだ。 1つ、どうしても気になってしまうことがある。48グループでは
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