公務員の秘密漏えいに対する罰則強化などを盛り込んだ「秘密保全法案」が、秋の臨時国会に提出される見込みだ。参議院選挙に勝利した安倍政権が成立を目指している。 安倍政権は、外交・安全保障政策の司令塔となる「国家安全保障会議(日本版NSC)」の年内発足を狙っており、アメリカのNSCなどとの情報共有を図るにあたり「秘密保全」の強化が必要だとして、この法律を制定したい構えだ。 この秘密保全法案では、守るべき秘密を(1)国の安全(2)外交(3)公共の安全と秩序の維持――の3つに分類。そのうち、特に高度な秘匿が必要と認めた情報を「特別秘密」に指定し、外部に漏らした公務員や政治家らに罰則を科す。罰則は、現行の国家公務員法の守秘義務違反よりも大幅に強化される見通しだ。 だが、この秘密保全法には以前から、国民の「知る権利」の制約につながる——などという批判が出ていた。弁護士は秘密保全法をめぐる議論をどう見てい