自分が「子どもが欲しい」と思った理由について改めて考えました。 きっかけはこの本を読んだことです。川上未映子さんの『夏物語』。 子どもが欲しいというとき、人は何を欲しがっていることになるのだろう。 (中略) 「好きな人の子どもが欲しい」はよくある説明だけれど、では「相手の子どもがほしい」と「私の子どもが欲しい」のこのふたつに、いったいどんな違いがあるだろう。だいたい、子どもをもつ人がみんな、あらかじめ子どもをもつということについてわたし以上の何かを知っているのだろうか。 (引用:川上未映子『夏物語』p258-259) この小説を読んでいて、上記の強烈な文章に出会ってしまい、ページをめくる手を止めてしばらく考えました。 私は何が欲しくて「子どもが欲しい」と強く思っていたのだろう。 そして、その「何か」はもう手に入ったのだろうか。 妊娠して無事に出産したことで、「欲しかったもの」の一部は既に手