小学校の頃から読書感想文は苦手だった。その傾向は今でも変わらない。しかし、稚拙な文章でもどうにか伝えなければいけない、伝えようとしなければならない事もある。 たとえば、僕のこの言葉が伝わる誰かに、是非この本を読んでほしいと思った時。思うというより、切に願うという方が近いかもしれない。今がそれだ。本のタイトルは「夫のちんぽが入らない」。卑猥な本ではない。ここから先は本の内容に言及してネタバレしていくと思うので、読む気がある人は、出版社の特設サイトを閲覧の上さっさと書店に走ってほしい。 http://www.fusosha.co.jp/special/kodama/ これは、作者のこだまさんの体験、実話を元にした私小説だ。元は文学フリマで発売された同人誌「なし水」に掲載されたエッセイで、これが飛ぶように売れ、大きな反響を呼び、今回書籍化に至ったそうだ。僕はこの本の存在について、フリマ以降・書籍