欧州極右の伸長、極端な未来を先取りするフランス 欧州の政界は、大揺れだ。欧州が進むかもしれない極端な未来を先取りしているのはフランスだ。 極右の伸張という点で言えば、フランスのネオファシスト政党である国民戦線(FN)の党首マリーヌ・ルペン氏が、次期のフランス大統領になりそうな勢いだ。同党は今春の欧州選挙で25%の支持を得、欧州議会ではすでにフランスの第1党となっている。 9月5日付の仏フィガロ紙によると、9月中に実施された世論調査で「次の日曜日に大統領選挙が実施された場合、あなたはどの候補に投票しますか」という問いに「マリーヌ・ルペン」と回答した人が30%を超えた(上図参照*2)。現職大統領のフランソワ・オランド氏の支持率は、半数の17%だ 。 フランスでは、8月末に社会党政権が大揺れし、公に政府政策を批判した経済相と教育相を更迭して内閣改造を実施するなど、政治情勢が極端に不安定化している