麻生首相は11日、田母神(たもがみ)俊雄・前航空幕僚長(60)(3日付で定年退職)が参院外交防衛委員会の参考人質疑で、更迭などの政府対応を「言論統制だ」と批判したことに対し、田母神氏の主張を全面的に否定した。 さらに、定年退職の形で自衛隊を辞めさせた妥当性を強調し、田母神氏の任命責任に関しては、防衛省幹部らが処分を受けたことで決着したとの見解を示した。 首相は同日夜、首相官邸で記者団に対し、「言論の自由は誰にでもある。ただ、文民統制の日本において、幕僚長というしかるべき立場では不適切だ」と述べ、田母神氏を厳しく批判した。 防衛相もこの日の参考人質疑で、自衛官の意見表明について「あくまで政府の意向に沿うという前提を確保することが重要だ」と語り、政府見解の尊重が優先されるとの認識を示した。防衛相は、田母神氏が自らの主張を正当化する姿勢に終始したことを踏まえ、記者団に「(定年退職にした)判断は正