大阪市東住吉区で1995年に小6女児が焼死した住宅火災の再審で、大阪地裁(西野吾一〈ごいち〉裁判長)は10日午後、放火殺人で無期懲役が確定した朴龍晧(たつひろ)さん(50)=釈放=に対し、青木恵子さん(52)に続いて無罪判決を言い渡した。判決では大阪府警の取調官が朴さんを暴行し、虚偽の目撃情報を告げて自白を得ていたほか、これらの不正行為を隠すため法廷で虚偽証言したと指摘した。 大阪地検は同日、上訴権を放棄し、2人の無罪は即日確定した。 朴さんは火災当時、青木さん一家と同居しており、保険金目的で自宅に放火し、入浴中のめぐみさんを焼死させたとして逮捕・起訴された。 判決は、逮捕前後の府警の取り調べについて詳細に検討。朴さんはこれまで「罪を償え」という父親の手紙を見せられるなどして絶望し、自白に至ったと主張。当時の取調官は法廷で「捜査段階では見せていない」などと反論していた。これについて判決は、