Steve Jobs氏が、Appleの最高経営責任者(CEO)を退任した。今後はボードメンバーの議長兼ディレクターとして同社に留まるが、米国企業においてボードメンバーとは経営の"監視役"であり、彼の場合はかねてから健康問題を抱えていただけに、これを機に一線を退くものと考えてよさそうだ。残念だが、今後彼のプレゼンテーションを見ることはできないだろう。 それにしても、コンピュータのみならず音楽や通信、モバイルの分野にまで及んだ彼の影響は計り知れない。そこで今回、Apple復帰後から現在まで、本誌に掲載された記事と写真を引用しつつ、彼の功績をたどってみよう。 経営者としての功績 Jobs氏の功績は、大きく3つに分けることができる。1つめは、倒産間近とまで囁かれていたAppleの経営を立て直し、時価総額世界一の企業にまで躍進させた「経営者」としての功績。2つめは、iPodおよびiTunes Sto