日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー! 今回紹介するのは、『猫ヶ原』 『猫ヶ原』第1巻 武井宏之 講談社 ¥650+税 (2016年4月15日発売) 『シャーマンキング』、『機巧童子ULTIMO』の武井宏之の新作は、かっこいい猫ヤロウどもの時代劇だ。 武井宏之の描く猫といえば、『シャーマンキング』のマタムネを思い出す。 人に媚びず、確固たる信念を持つ存在としての猫描写は、この作品でさらに具体的なものになっている。 この世界には二通りの猫がいる。 ヒト様(飼い主の人間のこと)に飼われた「飼い猫」と、「野良猫」だ。 猫世間において、ヒト様がもたらす力は絶大。みんなおこぼれにあずかって生きてる。 飼い猫は幅をきかせる。野良猫を蔑み、ばかにする。 野良猫たちは苦労を強いられ続けているが、逃げ出してはいない。 主人公剣士・ノラ千代は、