仕事柄もあるし、もちろん個人的な興味もあって、パソコンについて書かれた本を読む機会は多い。いまはパソコンがあって当たり前の世の中になったから、書店にいけば驚くほどたくさんのパソコン関連書籍が並んでいる。パソコンに対して否定的な本などというのは、まず見ることはない。 が、一部のマニアとそれ系業界のひとたちのものだったパソコンが、一般のひとたちのあいだへひろがり始めた1995年前後には、パソコンを悪魔の機械だとして否定する言説が、多少なりともあったのだ。 悪魔の機械、というのは大袈裟かもしれないが、パソコンなんていらねー! って主張しているひとの本を1冊紹介する。 『これでもあなたはパソコンを買うのか/野澤豊』(1995年/新泉社) この著者の論旨はこうだ。 パソコン時代なんて本当にくんのか? 操作は簡単ってゆうけど取説ブ厚すぎじゃね? 本体だけ買ったって何にもできないじゃん! アプリだの周辺