全ての物質に質量を与える「ヒッグス粒子」の存在を予言し、2013年にノーベル物理学賞を受賞した英物理学者のピーター・ヒッグス氏が4月8日に死去した。94歳だった。2013年12月、ストックホルムで撮影。Henrik Montgomery/TT News Agency(2024年 ロイター) [ロンドン 9日 ロイター] - 全ての物質に質量を与える「ヒッグス粒子」の存在を予言し、2013年にノーベル物理学賞を受賞した英物理学者のピーター・ヒッグス氏が8日に死去した。94歳だった。
Published 2024/01/18 17:48 (JST) Updated 2024/01/18 18:15 (JST) 日本の国立天文台や台湾などの国際チームが18日、M87銀河の中心にあり2017年に初めて撮影した超巨大ブラックホールの約1年後の観測結果を発表した。ブラックホールの影と、周りで高温のガスやちりが放つ光のリングの姿を再び捉えた。大きさはほぼ同じだがリングの明るい場所が変化していた。磁場などの影響でガスやちりが複雑に回りながら動いているためだと考えられる。 リングも含めた大きさが変わっていないのは、周辺のガスなどがブラックホールに落ち込んでも、1年程度では質量がほとんど増えないことを示している。アインシュタインの一般相対性理論の予測と一致するという。 このブラックホールは地球から約5500万光年離れたおとめ座のM87銀河の中心に存在する。質量は太陽の約65億倍。 日本
銀河の中心の巨大ブラックホールが宇宙初期に、従来考えられていたより50倍も多くあったことが分かった、と東京大学と国立天文台の研究グループが発表した。2022年に観測を始めた「ジェームズウェッブ宇宙望遠鏡」による、120億~130億光年かなたの狭い視野のデータから、予想外に10個を発見した。巨大ブラックホールが当時さまざまなタイプの銀河にあり、急成長していたこともうかがえた。巨大ブラックホール誕生の仕組みを探る上で、重要な成果となった。 発見した10個の巨大ブラックホールの疑似カラー画像。銀河から広がる多彩な光も確認できる(米航空宇宙局=NASA、欧州宇宙機関=ESA、カナダ宇宙庁、播金優一氏ほか提供) ブラックホールは極めて強い重力を持つ超高密度の天体。一般相対性理論で、周囲の時空がゆがみ、光さえ脱出できないとされる。重い恒星が一生の終わりに大爆発を起こし収縮してできる。また、多くの銀河の
シンガポールの科学誌Asian Scientist Magazineが発表した2023年度版「アジアの科学者100人」に大学院先進理工系科学研究科の片山春菜助教が選出されました。 Asian Scientist Magazineでは2016年から毎年、アジアで最も優れた研究者を掲載しており、国内外の各賞の受賞者や、各研究分野で顕著な業績をあげた研究者が選出されます。広島大学に在籍する研究者の受賞は今回が初めてです。 片山助教は、電気回路に作った擬似的なブラックホールから放出される特異な量子相関を持った「ホーキング輻射」を観測する方法を提案し、2022年度には「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」を受賞しました。 片山助教の研究が量子コンピューターに応用されれば、次世代の情報処理や通信の実現がさらに進むことが期待されます。
このコーナーでは、2014年から先端テクノロジーの研究を論文単位で記事にしているWebメディア「Seamless」(シームレス)を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。 Twitter: @shiropen2 スロベニアのヨージェフ・ステファン研究所Humar Labに所属する研究者らが発表した論文「Smectic and soap bubble optofluidic lasers」は、せっけん泡(シャボン玉)を光学的な共振器として使用し、レーザー光を放出する技術を提案した研究報告である。 せっけん水と蛍光染料を混ぜた泡に光を当てることで、非常に小さなレーザーを作ることができ、これらは極めて微小な圧力変化や電場の変化に対して敏感であることを示した。 この研究では、ミリメートルサイズのせっけん泡をレーザー光で照らすことで、泡がレーザー光を放出する
日本経済新聞 電子版(日経電子版) @nikkei 周期表に並ぶ118種の元素。 s.nikkei.com/418lX4l 特殊な反応条件で原子レベルで均一に混ぜると、「新元素」が生まれることがわかってきました。京都大学の北川宏教授は「常識を超えた新物質がイノベーションにつながる」と話します。 pic.twitter.com/QjYb6SfnrK リンク 日本経済新聞 現代の錬金術、周期表のはざまに潜む「新元素」を探せ - 日本経済新聞 水兵リーベ、僕の船……。化学の授業で学ぶ元素の周期表には、118種類の元素が整然と並んでいる。化学者はこれらの元素を組み合わせながら、様々な物質を作り出してきた。では、もし周期表で隣り合う元素のはざまにある"新元素"を生み出すことができたらどうだろう? 人類が手にする新物質の幅も格段に広がるはずだ。従来の常識ではありえなかったこうした発想が、現代の化学で現
一度あることは二度あるようです。 米国のテキサス大学オースティン校(UT Austin)で行われた研究によって、最初のビッグバンが起きてから1カ月以内に、暗黒物質を生成する2度目のビッグバン「暗黒ビッグバン」が起きた可能性が示されました。 研究では、この暗黒ビッグバンによって通常の物質を構成する粒子の何兆倍も重い暗黒物質が作られ、銀河を巡る星々の動きを影から制御する物理法則の基礎となったと結論しています。 また最初のビッグバンが宇宙背景放射によって証明されたように、暗黒ビッグバンの存在も宇宙の背景に響く重力波を解析することで証明できる可能性があるとしています。 2度目のビッグバン(暗黒ビッグバン)の正体を知ることができれば、宇宙誕生の謎に迫る大きな1歩となるかもしれません。 今回はまず「ビッグバンとはそもそも何なのか?」という疑問を相転移の視点から解説し、続いて暗黒ビッグバン理論が如何に誕
ダークマターは宇宙にある質量の大部分を占めていると考えられており、銀河の回転から宇宙の大規模構造まで至る所でその存在を示す証拠が見つかっているにもかかわらず、いまだ正体は不明です。そんなダークマターは実は1種類ではなく、さまざまな元素でできている通常の物質のように種類があるのではないかと論じる研究が発表されました。 [2310.08526] Recycled Dark Matter https://arxiv.org/abs/2310.08526 Dark matter may have its own 'invisible' periodic table of elements | Live Science https://www.livescience.com/space/cosmology/dark-matter-may-have-its-own-invisible-periodic
2023年のノーベル物理学賞は「物質中の電子ダイナミクスを研究するためのアト秒パルス光の生成に関する実験的手法」に対して,米オハイオ州立大学のピエール・アゴスティーニ(Pierre Agostini)名誉教授,マックス・プランク量子光学研究所のフェレンツ・クラウス(Ferenc Krausz)教授,スウェーデン・ルンド大学のアンヌ・ルイリエ(Anne L’Huillier)教授の3氏に授与される。 電子は文字通り目にもとまらぬスピードで物質中を移動する。その動きを撮影するカメラがあれば,様々な物理現象の解明や材料開発に役立つ。しかしそのためには,ごく短い時間だけ光る「フラッシュ」が必要だ。フラッシュが光る時間が長いと,その間に電子が動き回ってブレてしまう。 まず,1980年代の後半に原子のレベルで化学反応を捉える手法が登場した。フェムト(10-15,つまり1000兆分の1)秒だけ光るレーザ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く