今年も21日(土)からドキドキワクワク、待望の新馬戦がやってくる。 JRAでは「新馬」という堅苦しい響きを分かりやすくし、新たなファンを獲得するため「メイクデビュー」なる衝撃的な愛称をつけることを決定した。レーシングプログラムの出馬表、馬券、公式サイトの表記にも、メイクデビューが用いられる予定。新馬戦はメイクデビュー戦と呼ばれることになる。新規ファン開拓のためになされたこの名称変更は、JRAの英断だと言っていいだろう。「ケイバのシンバセン」なんて聞かされても、一般人には何の関心も呼び起こさない。それより「今週、メイクデビューが始まるんだぜ!」と言ったほうが、競馬を知らない友人も「え? メイクデビューって何?」と乗ってくるに違いないからだ。 想像してほしい。メイクデビュー、まるでメイクラブとか大学デビューとかイメクラデビューとか、何だか知らない世界が始まるような、胸のトキメキを感じないだろう
疑惑の裁決。今年のオークスはそう競馬史で記憶され続けるかもしれない。 1着となったトールポピーは直線で内に切れ込んで4頭の馬を妨害。長い審議となったものの、降着処分はなし。一方、鞍上の池添には2日間の騎乗停止処分が下った。問題となったのは残り400メートル付近。馬場中央から内に進路を取った際、押しやったレジネッタとソーマジックを接触させた。その余波で後ろにいたオディールは追えなくなってしまった。それでも、池添は左ステッキを連打。さらに右へと寄れて行き、レジネッタ、ソーマジックを押しやり、後方にいたマイネレーツェルにも被害を与えた。 JRAは「斜行による被害は走行妨害には至らないが、継続的かつ修正動作の無い危険な騎乗である」というコメントを発表した。ジョッキーは処分を受けているのに、着順変更はない。ルール上は問題なく、2度の前例もあることとは言え、多くのファンが違和感を覚え、JRAの裁決に不
「G1級。日本のじゃない。世界のG1」「同じ重量で走らせるのは他馬がかわいそう」「函館スプリントSに出しても勝てる」「何頭タイムオーバーが出るか分からないよ」 。 2年前の夏、デビュー前から自信に満ち溢れた関係者が吹きまくったことで、大いに注目を集めた若駒がいた。スポーツ紙は週の半ばから絶賛する記事を載せ、初戦は単勝1.1倍という圧倒的な人気を集めた。どんな勝ち方をするのか、ディープインパクトを超えられるのか、日本中のファンが固唾を飲んで見つめた。その若駒は悠々と2番手につけると、4コーナーでは先頭に並びかけて直線へ。すわ、シンボリルドルフの再来か、そう思わせたのは一瞬だった。あっさりと後続の馬に追い抜かれ、どうにかこうにか勝ち馬から3馬身半差の3着に流れ込むのが精一杯。完敗だった。 若駒の名はコンゴウダイオー。以後、前評判との落差から、ニヤリとしながら「世界のG1級」の枕詞で語られること
夜、ドアをコンコンと叩き続ける音が響く。場所はチベット自治区内の中級ホテル。已む無くドアをあけるとお世辞にも招き入れる気にならない、垢抜けず、けばけばしい女性が立っていた。北京語で早口で何か喋る彼女に向かって、私は手を横に振り、ドアを閉めた。これまで何度か、チベット族が住む地域を好んで旅をしてきた。そこで目にするのは、同族化政策によって大量に移住してくる漢民族の人々と、貧しさの中で耐え忍び、信仰を拠り所に生きるチベット族の人々だった。とりわけ、聖都ラサは本土からの資本投下で場違いなまでのショッピングストリートも生まれ、街の半分はミニ上海のようにも見えた。それに伴って、一般の労働者も売春婦も大挙して流入し、チベット人はラサでも少数民族に貶められようとしていた。 今回、ニュースを見ていると、記憶ある街並みが何箇所も映し出された。商店を壊し、国旗を焼く人々の姿。日本のメディアは「暴動」と呼んだが
騎手が引き揚げてくる検量室は殺気立っていた。 …怒りをぶちまけたのはコスモバルクに前を2度横切られ3着だったカンパニーの福永。「コスモバルクは毎回、毎回やっている。五十嵐さんはG1に乗る騎手じゃない。(ローカルの)福島にでも行っていればいい。勘弁してくれ」とまくし立てた。(時事通信) 昨秋、天皇賞のレース後、興奮冷めやらぬ検量室で発せられたとされる福永の怒りのコメント。各紙で五十嵐を批難する福永の様子は報じられたが、「福島にでも行っていればいい」との文言を伝えたのは時事通信一社だった。この「福島発言」はネット界隈で話題になり、拙ブログでも「ローカル開催を見下す発言を公にしてしまうのはプロ失格ではないか」と指摘した。一方で、「あの程度の発言はみんなでギャーギャー言い合うようなものではない」(みんなの予想を超えて)、「アグレッシブな姿勢はどんどん出していくべきだ、福永よく言った」(傍観罪で終身
先日の天皇賞回顧のエントリーのなかで福永のコメントに対して言及したが、一部の読者の方々から思わぬ誤解を受けていたことが分かり、改めてレースの波紋について見直してみたい。もっとも困惑したのは、私がコスモバルクの五十嵐の御法を擁護し、その上で福永を批判しているというものだった。ブログ「地方競馬に栄光あれ」さんでは、「ネットでは福永が批判され、五十嵐擁護の論調が目立つ」一例として取り上げられた。「地方競馬に栄光あれ」さんには誤解であることをお伝えし、迅速な対応を取っていただけたが、私の書き方に曖昧なところがあったのであれば、こちらも反省しなくてはならない。まず前提として、五十嵐の斜行は過去にも繰り返されたことであり、コスモバルクでレースを壊した端緒をつくったものとして処分されるのはあまりに当然である。そして、福永カンパニーは明確な被害者であり、レースの不利は同情される立場にある。だが、レース後に
先日、競馬カメラマン・ライターを職業とする方が書かれているブログで、現行のペーパーオーナーゲーム(POG)のあり方に関して疑問を呈する記事が掲載された。ブログは「競馬サロン◇ケイバ茶論」、記事は「POG ココに注意!」、「予定調和のゲームは楽しいか」と題された2本。筆者はPOGが抱える問題点として、「必勝法とは単純に『社台ファームかノーザンファームの良血馬2歳馬を取る』というもの」になっているとし、「ここ数年のPOGでは、指名馬を決める『ドラフト』を以てゲームは事実上終了していた」と言う。要は社台系の馬ばかりが走りすぎるため、指名が偏った馬に集中して、ゲームとしての面白さを失わせているとの主張だと思う。国内で生産されるサラブレッドは一年あたり約8千頭。その中からクラシックホースを探し出すのがPOG本来のゲームの醍醐味であるはずが、実際には社台とノーザンの生産馬(500頭強)から選んだ方がよ
今月7日、8日に掲載された須田鷹雄の日記が、ネット界隈でちょっとした波紋を広げている。内容はある騎手がNHKマイルCを勝ったとしても、共同インタビューを含めて一切の取材に応じないことしたことへの批判だ。騎手の実名は伏せられているものの、文章からは一見して藤田伸二を指していることが読み取れるよう書かれている。レースでは藤田は1番人気ローレルゲレイロに騎乗したが2着に敗れ、心変わりしたのか、レース後のコメント取材には応じている。過去、藤田は取材をシャットアウトしていた時期もあり、マスコミ嫌いの騎手として有名だった。 最終レース後、この件についてJRAの認識と今後の対処の方向性はどうなのか報道室長に聞きに行ったのだが、回答は以下の通りであった。「共同会見というのは当然受けるものだと認識しているので、受けなかった場合の対処は想定しない」 …まあ、一番悪いのは理不尽な真似をする本人なので、その点がす
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