「ストレスで心臓がおかしくなった投資家のみなさん、ご自分の心電図を株価のチャートと混同しないように」-。個人投資家が2億人を超えるとされる中国では、上海株価が急落を続けた先週、中国語のウェブサイトでブラック・ジョークが乱れ飛んだ。 上海株価は1年間で2倍以上も急騰、6月12日に平均株価が最高値をつけた後は真っ逆さまに落下した。 上海の市場関係者の多くは、「急激に上がりすぎたあとの調整」とする見方のようだが、甘すぎる。 グラフは、中国の外貨準備と上海総合株価指数の推移である。外準が急減するのとは逆に株価が高騰してきた様子がよくわかる。 外準の減少の要因は中国企業の対外投資の増加ばかりではない。不動産市況の下落や国内景気の低迷によって海外からの対中投資が落ち込んでいることや、習近平国家主席による不正蓄財取り締まりを避けようとする党関係者が資産を海外に逃避させる動きも影響している。 中国の国際収
