朝日新聞は従軍慰安婦問題において、従来の主張を大幅に変更し、一部の記事を虚偽として取り消しました(8月5日朝刊)。この問題についてはすでに多くの(というか多すぎる)主張がありますが、これを機に争点を整理してみることは無駄ではないでしょう。 慰安婦問題の議論は大きく4つに分けられます。 軍による強制連行があったかどうかの事実問題 自らの意思に反して売春を強要された女性の人権問題 日本の戦争責任 韓国のナショナリズム 朝日新聞をはじめとする「リベラル」は、日本の戦争責任を追及する立場から「強制連行」を歴史的事実と見なしてきました。これに対して保守派は、慰安婦問題は韓国の歪んだナショナリズムが生み出した虚構で、軍による一般女性の連行などなかったと批判しました。 このように日本国内では、リベラル派と保守派はずっと事実問題で争ってきました。そして今回の朝日新聞の“転向”が象徴するように、リベラル派は