岸田文雄政権への〝審判〟となる衆院3補選は、28日の投開票日が迫り、各陣営は懸命な訴えを続けている。派閥の裏金事件など、「政治とカネ」の問題で国民の政治不信が集中した自民党は、候補擁立を断念した東京15区と長崎3区で〝不戦敗〟となり、唯一、公認候補を立てた島根1区でも厳しい戦いだ。野党第一党の立憲民主党は〝総取り〟を狙うが、大乱戦となっている東京15区で共産党と連携したことで、最大の支援団体である連合が距離を置いた。LGBT法成立などで自民党から離反した「岩盤保守層」の行方も注目される。異常な妨害行為も発生した。日本の命運を左右する3補選の最終情勢を探った。 ◇ 「選挙の勝敗は地元の事情をはじめ、多くの要素が含まれる」「(国民の)私への判断も含まれる」 岸田首相は24日、参院予算委員会の集中審議で、3補選について、こう語った。だが、情勢は厳しく「3戦全敗」の観測が強まっている。 自民党関係