WEBRONZAは2015年1月28日にトークショー「数学と理科の楽しみ方」を東京理科大学数学体験館で開催した。数学者秋山仁氏、生物学者武村政春氏と朝日新聞編集委員高橋真理子の丁々発止のやりとりを4回連載でお届けする。 高橋 秋山仁先生が東海大から東京理科大に移られて、この数学体験館をおつくりになったとき取材に伺って、さっそく記事にしたのが2012年5月2日の朝日新聞記事です。「立体の元素」を発見したという、非常にユニークなものですが、その発見過程がまたユニークで、アマチュアとプロの協働作業だったんですね。まず、木工が得意な方が立体をいろいろ作っていて、どうも複数の平行多面体が一つの立体から作れるようだということに気づく。その方がネットで探したアマチュア数学者にこの問題を持ち込みます。この方はお医者さんでして、研究費がとれなくなったので病理学の研究をやめて数学を研究することにしたという。そ