――主演の伊藤沙莉さんはじめ、出演者の方々も魅力的でしたね。 吉田 伊藤さんが寅子を演じてくれたので、ここまで書けました。他の方だったら、寅子のような疑問や対話を諦めない生き方ではなく、もう少し分かりやすいキャラクターにしたと思います。 伊藤さんは怒りを表現しても嫌われない、稀有な才能を持った俳優さんです。当時の女性の中では寅子は恵まれた環境で育っていますが、伊藤さんが等身大で演じていると、それが嫌味なく素敵だなと思えるんですよね。 ――視聴者の反応には触れていたのでしょうか。『推しの子』の作画・横槍メンゴさんとのラジオ(『ウチらと世界とエンタメと』)では、食事中の15分だけSNSを見ると明かしました。 吉田 シナリオを書き終わったので、少しずつまとめて読んでいるところです。4歳の息子がいるのですが、息子が黙々と動画を見ながらご飯を食べてくれるときだけSNSの反応を見る、と決めていたんです