余計な内容をなくすには,読み手が本当に必要な内容のみを記述するのが前提である。図や表を使って,長文を単語で表現するテクニックもある。各設計書から類似情報を切り出して,情報の密度を下げる方法も有効だ。 読み手に必要な情報のみを記述する オージス総研の山口健氏(アドバンストモデリングソリューション部 部長)は「読み手ごとに不要な内容をそぎ落とすことが重要だ」と指摘する。図5に示したのが,同じ業務フロー図を業務担当者向けと開発者向けに書き分けた例である。ともに一つのユースケース図を基に作成したものだ。 オージス総研の山口健氏は,読み手に必要な情報のみを盛り込む業務フロー図を作成。業務担当者向けでは,対象業務(または担当者)を主体として流れを示し,システムに関する情報はほとんど盛り込まない。一方の開発者向けではシステムを主体として流れを示し,業務に関する情報には触れていない。ただ,両者の関連は明確