新「arrowhead」では、注文処理のスピードを旧システムの3倍に当たる300マイクロ秒まで高速化し、海外の最高水準に並んだ。さらに、信頼性確保のためのシステム構成を徹底。稼働後には大きなトラブルを一度も起こすことなく1日1億件以上もの注文を処理し、東証の取引額は増え続けている。 東京証券取引所はニューヨーク証券取引所、ロンドン証券取引所と並ぶ世界最大の市場のひとつであり、上場銘柄数は約3800銘柄。日々の売買代金は3兆円を超えている。この大規模な取引を支えている株式売買システムarrowheadは、2010年1月に稼働して以来、世界トップクラスの性能を誇っていた。しかし売買システムの高速化に伴い、株式の注文件数はさらに世界的に増加。海外の市場では多数のシステムの不具合が報告され、とりわけ2012年8月にニューヨーク証券取引所で起こったトラブルによる株価の乱高下は、世界の市場に深刻なイン