サウジアラビアの石油戦略として「シェールごときにマーケットシェアを奪われてたまるか!」という考えがありました。 そこで原油価格が下がった後でも、増産の手を緩めず、「シェールの息の根を止めるまで、徹底的に戦う!」ということを宣言したわけです。 しかし…… ここへきて風向きが変わってきています。 まず原油価格がかなり戻したということ。 そこでシェールの探索生産業者はいま将来の生産の分を先物市場でどんどん売りつないでいます。つまり30ドルではサバイバルできないけど、50ドルならカツカツだけど廃業する必要は無い……だからいまのうちに売っておこうというわけです。 これで殆どのシェール業者は2017年まで潰れる心配をしなくて良くなりました。 一方、サウジアラビアは5,870億ドルの外貨準備を持っていたわけですが、原油価格26ドルならそれが2年で全部無くなり、原油価格40ドルなら4年で払底、原油価格80