第2回へき地・地域医療学会開催 社団法人地域医療振興協会主催による第2回へき地・地域医療学会が,さる8月23-24日,海運ビル(東京都千代田区)を会場に開催された。先ごろ,厚労省から医学部定員の増員が発表されたが,この効果が表れるのはまだ少し先のこと。医師不足が特に深刻なへき地・地域で当面の危機をどう乗り越えていけばよいのだろうか。今学会の開催テーマは「地域医療崩壊――再生への道」とされ,現在各地でスタートしている地域で働く医師を育てるための卒前・卒後の教育的取り組みの検証を軸にプログラムが展開された。 開催テーマと同タイトルで2日目に実施されたシンポジウム(座長=山田隆司・同協会地域医療研究所長)では,地域医療に携わる各氏が再生への方策について論考を行った。このなかで阿部昌彦氏(江別市立病院)は12名の内科医全員の退職という事態を「専門分化した内科の“アポトーシス”」と捉え,総合診療科を