子供時代に出会ったスポーツや芸事で生活する。それがどれほど幸福なことか。 もちろんいばらの道のような厳しさも、時には味わうだろう。だが、その道一本で勝負する潔さと、選ばれた人間にしか許されない孤高なさまは、はたから見ても魅力的だ。 柳田将洋は、昨年4月プロ転向を表明、9月からはドイツブンデスリーガ・バレーボールのビゾンスビュールでプレーしている。 両親も弟もバレーボーラーという環境に育ち、慶應大学を経てサントリーサンバーズ入り。代表の主軸として期待されるだけでなく、いち社会人としても安定した将来が約束されていたにもかかわらず、挑戦の決断を下した。 現状では、野球やサッカー、その他のプロスポーツとは違い、日本ではバレーボールで生計を立てている選手はごく稀だ。「将来はプロ野球選手!」や「バルセロナでプレーしたい!」というような、少年少女の夢になりにくいスポーツだ。 では柳田はどのように、プロで