10日、71歳で急死したプログレッシヴ・ロックの雄「エマーソン、レイク&パーマー」のキーボード奏者、キース・エマーソンさん。頭を銃で撃ち自殺したという。芸能界きっての洋楽フリークで、プログレに造詣の深い俳優、高嶋政宏(50)がその死を悼んだ。 ◇ なぜだ。なぜなんだ。指が思うように動かなくたっていいじゃないか。昔のようなプレーが再現できなくたっていいじゃないか。病気ならまだしも、なぜ、自分の手でそのキャリアを終わらせてしまったんだ。 あれは僕が中学生の頃だ。文化祭でKISSやディープ・パープルなどのコピーバンドを、ガチガチに緊張してみんなの前で演奏していたとき、トリに出てきた先輩のバンドがやったのが「くるみ割り人形」。 「なんだこの音楽は」とビックリしたのが、キース・エマーソンへのファースト・タッチ。それからレコード屋にかけこみ、試聴させてもらいまくった。そして、自分がまったく知らなかった