M-z (zap-to-char)は、標準編集コマンドの中でかなり目立たないコマンドです。カーソル位置からM-zを押した後に入力した文字までを削除し、kill-ringに入れます。たとえば、abcdという文字列があり、カーソル位置がaだとしてM-z cとすると、abcが削除されます。その状態でC-yを押せばabcが貼り付けられます。「カーソル位置から特定の文字までを削除したい」と思ったらM-zの出番です。 abcd ↓M-z c d 実はM-zにはM-x zap-up-to-charという亜種があります。M-zは入力した文字も削除されますが、M-x zap-up-to-charは入力した文字の直前までが削除されます。これは英文やプログラミング言語などスペースで区切られたテキストに対して特に有効で、「特定の文字の直前までを削除してくれ」とEmacsに命令できます。これをM-zで行うとスペース